休日に飲酒して救助活動 消防署員らを口頭注意 加西
2022/07/21 20:20
神戸新聞NEXT
兵庫県加西市で2日夜、男性1人が死亡した住宅火災で、北はりま消防本部加西消防署の男性課長補佐(51)が酒を飲んだ状態で救助活動に当たっていたことが21日、分かった。飯尾昌弘署長は「原則認められない行為」とし、課長補佐や現場を指揮した男性司令長(56)を口頭注意した。
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同消防署によると、飲酒をしての消火や救助活動を禁じる規定はないが、他の消防隊員や要救助者の安全確保に支障をきたす恐れがある。飯尾署長は「不適切な行動で(事態を)重く受け止めている」と話した。
火災は2日午後8時10分ごろ、同市殿原町の木造平屋住宅から出火して全焼、焼け跡から住人男性の遺体が見つかった。署員ら約50人が消火や救助活動に当たった。
公休日だった課長補佐は非番招集を受けたが、酒を飲んでいたため、いったんは要請を断った。その後、自らの判断で出動したという。現場へは家族が運転する車で赴き、自主参加という形で活動に従事。防火衣を別の署員から借り、住宅内に入って要救助者の捜索などに当たった。
課長補佐に他の署員の活動を妨げるような行為や、けがはなかった。男性司令長は飲酒を認識しながら、参加を黙認したという。