高校球児、丸刈りのチームは3割弱 「部員確保のため」髪形自由に シード校は丸刈り多く
2022/07/24 05:30
開会式に出席した球児は約1000人。髪型の多彩さが目を引いた=6月25日、姫路市ウインク球場
「高校球児=丸刈り」の図式が変化している-。開幕から約1カ月、今年の全国高校野球選手権兵庫大会を追い掛けて気付いた。全員丸刈りのチームは3割弱。あえて丸刈りを選ぶ選手も少なくないが、投手の球数制限やタイブレーク、継続試合の導入などとともに、高校野球の形が変わりつつある様子が垣間見えた。
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シード校など49チームが参加した6月25日の開会式。甲子園経験校が多い第1シード校は全員丸刈りのチームが目立ったが、グラウンドでは今風のツーブロックも含めて、多彩な髪型の球児がグラウンドに並んだ。
式に出席した市伊丹は、2年前から髪型を自由にしている。近年は見学に来ても入部してくれない新入生が多いといい、「部員確保のために」と大波智博監督が提案した。
導入初年度は、見学に来た7人全員が入部した。3年の川口真弥内野手もその一人で、「中学時代は髪型が自由だった。違う部活も検討したが、高校でも野球を続けたのは髪型が決め手」ときっぱり。一方で、広瀬恵地投手(3年)は「高校野球といえばやっぱり」とあえて丸刈りにし、「気持ちも入ります」と力を込めた。
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今大会に出場する158校156チームのうち、髪型を確認できたのは140チーム。そのうち全員が丸刈りだったのは、少なくとも36校あった。それ以外でも丸刈りが多数派を占めるチームも多く、丸刈りの根強さも感じられた。(映像写真部・中西幸大)