神戸・西市民病院、肺がん疑いの診断見落とす 80代女性のCT画像、早期治療の機会逃す

2022/07/25 21:13

神戸市立医療センター西市民病院の外観=神戸市長田区一番町2

 神戸市立医療センター西市民病院(同市長田区)で、80代の女性に肺がんの疑いがあるとしたCT画像の診断結果を見落す医療事故があった。同市民病院機構が25日、発表した。診断は1年半前で、見落としにより早期発見、治療の機会を逃したことになる。女性は後に肺がんと診断され、現在は治療中だという。 関連ニュース ステージ4でもあきらめないがん治療 舌がん公表の堀ちえみさんに聞く がん見落としで「ステージ4」に 「今日、話したことは全て、僕の後悔」がんで妻亡くしたアナウンサー清水健さん

 同病院によると、女性は2020年11月、意識障害のため救急搬送され、頭部や胸部のCTを撮影。その結果を救急担当医は異常なしと診断した。
 一方、放射線科医は「肺がんの疑いの除外が必要」と電子カルテに記載し、より確かな検査の必要性を伝えた。しかし、記載は見落とされて、詳しい検査はされなかった。
 今年4月、女性が呼吸苦などを訴えて入院し、CTを再び確認したところ、見落としが発覚したという。(名倉あかり)

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