コロナ禍の避難所運営、ドローンで被害調査…災害訓練に県など70機関 山崎断層帯地震を想定
2022/09/04 18:22
土砂崩れに巻き込まれた車両から要救助者を救出する、という想定で行われた訓練=4日午前、兵庫県多可町中区岸上(撮影・鈴木雅之)
兵庫県などは4日、山崎断層帯の地震を想定した防災訓練を県内5市町で行った。約70機関500人が参加し、土砂崩れに巻き込まれた車両からけが人を運び出したり、ビルに上って助け出したりした。新型コロナウイルス禍に対応した避難所運営も確認した。
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年に1度、県内各地で開く。今回は、県と東・北播磨の市町などでつくる実行委員会が主催した。
山崎断層帯は岡山県から兵庫県に断続的に延びる活断層で、播磨地域では最大震度7の揺れが懸念されている。訓練は同断層帯の地震で甚大な被害が出ているとの想定で実施した。
メイン会場の一つ、多可町の中央公園グラウンドでは、県警や自衛隊などが連携し、ビルや車に取り残された要救助者を捜索。発見すると「大丈夫ですか。もう少しですよ」と声をかけながら助け出した。ドローンを使った被害調査や物資搬送も行った。
斎藤元彦知事は「近い将来、南海トラフ地震が高い確率で起こるとされる。台風11号も近づいており、関係機関が一体となった備えが重要だ」と話した。
(上田勇紀)