安倍元首相銃撃受け要人警護を訓練 兵庫県警、11月の海づくり大会に備え 県立明石公園

2022/09/07 17:57

銃で襲おうとする犯人役の男(手前左)を、防弾かばんを持って制する警護担当の警察官=7日午後、兵庫県立明石公園(撮影・秋山亮太)

 兵庫県明石市で11月に開かれる「全国豊かな海づくり大会兵庫大会」に向け、兵庫県警は7日、県立明石公園で警備訓練を行った。安倍晋三元首相の銃撃事件を受けて、要人警護の動きも確認。銃を持って襲ってきた不審者役の男を取り押さえた。 関連ニュース 安倍氏国葬に渦巻く賛否 「森友・加計に疑念残る」「暴力反対を世界に」 性急な判断疑問視も 安倍氏を撃った「自作銃」を検証 3Dプリンター製作の銃で過去に事件も、はらむ危険性 元刑事が解説 安倍元首相銃撃、体内から1発の銃弾が消えていた! 警備ミスに続く失態浮上も非公表…元刑事「隠蔽」と苦言

 要人警護訓練は、イベントに出席した国務大臣が演説後、暴漢に襲われるという想定で実施。安倍元首相の事件では後方の危険性を見落としていたため、訓練は演説場所の後方にパネルと防弾シートを設けて警護担当者を全方向に配置した。
 演説を終えた大臣役の警察官が聴衆とグータッチを交わす中、側面から近づいてきた男が、かばんから銃を取り出した瞬間、スーツ姿の警察官が一斉に男の体を押さえ付けた。
 爆発物の処理訓練もあり、県警機動隊の専門部隊が遠隔操作ロボットを使って慎重に爆発物を処理車まで運び出した。
 県警の岡本修警備課長は「重要なのは訓練の成果をいかに発揮できるか。期待に応えたい」と話した。
 全国豊かな海づくり大会は水産資源の保護や漁業振興などを目的に、都道府県が持ち回りで開催する行事で、天皇、皇后両陛下が出席される主要公務の一つ。(前川茂之)

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