三菱電機が下水道使用料14・3億円未払い 伊丹製作所、尼崎市に対して27年間
2022/09/22 20:10
三菱電機の伊丹製作所=尼崎市塚口本町8(同社提供)
三菱電機は22日、兵庫県尼崎市の同社伊丹製作所で1994年4月~2021年12月の約27年間にわたり、下水道使用料の未払いがあったと発表した。総額は遅延損害金相当額を含め約14億3千万円。空調機の型式変更に伴い下水道使用料が増えたが、必要な申告をしていなかった。今月30日までに未払い分をすべて納付するとしている。
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同製作所はもともと「水冷式」の空調機を利用。1994年4月から蒸発した水を下水道使用量から差し引き、料金の減免を受けられる同市の制度を受けていた。その後、蒸発を利用しない「空冷式」に順次変更し、下水量が増えたが、市に申告していなかった。また使用料が必要な地下水の排出を95年から始めたが、これも未申告だった。
昨年11月、社内で使用量を確認する中で未払いが判明。市に報告し、支払い始めた。社内での連絡が不十分だったことが原因で故意性はなかったといい、同社は「市と市民にご迷惑をおかけして深くおわびする。新たな申告漏れや支払い漏れがないよう、排出する下水管理の運用を徹底する」としている。
尼崎市は正確な使用量を確定するため、今年1月以降の使用料請求を停止。確定後に改めて遅延損害金とともに請求する。(大盛周平、広畑千春)