引退表明の明石・泉市長、地域政党立ち上げへ 来春の市長選と市議選に候補者擁立する意向

2022/11/10 19:50

地域政党の設立に向けて会見する泉房穂市長=明石市役所

 来春限りでの政治家引退を表明している兵庫県明石市の泉房穂市長(59)は10日、市役所で会見し、来年4月の統一地方選で予定される市長選や市議選の候補者擁立に向け、今月中に地域政党を立ち上げる方針を表明した。「政治団体を設立し、市議選の候補者を公募する」とし、自身が代表に就任すると説明。市長選候補者を公募するかどうかは未定といい「子育てや障害者らを支える市政を引き継ぎ、発展させてもらえる人につなぎたい」と語った。 関連ニュース 引退表明の明石・泉市長 問責、否決、告発…元市幹部が明かす「プチッと切れた」議会との関係 施策を評価、惜しむ声も 明石・泉市長退任 市役所に電話やメール、本人ツイッターに反響19万件 明石・泉市長が「ツイッター休止」宣言 「諸般の事情に鑑み」と投稿 フォロワー約37万人、過去には問題となる投稿も

 泉市長は同じく来春予定の兵庫県議選や、次の兵庫県知事選で候補者を擁立する構想にも言及し「国や県がもっと子育て支援をすれば、(先行する明石市は財源が浮いて)さらに支援を手厚くできる」と述べた。
 泉市長は明石市議会(定数30)の過半数を、自身と対立してきた自民系と公明党を除く会派で占めることを目指している。月内に地域政党を設立し、候補者の公募を始める見込み。6人ほどの候補擁立を予定し、年内に1回目の候補者を発表する。
 2011年に初当選した泉市長は現在3期目。昨夏から市議会の自公会派との対立が激化し、先月、自身への問責決議案を巡り両会派の市議に「次の選挙で落としてやる」などと暴言を吐いた。その責任を取り、任期が満了する来春での政治家引退を表明している。(長尾亮太)

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