明石で全国豊かな海づくり大会式典 両陛下ご臨席、豊かな海再生へ全国に発信
2022/11/13 14:32
天皇、皇后両陛下が出席された「第41回全国豊かな海づくり大会」の式典=13日午前11時23分、明石市中崎1、明石市立市民会館(代表撮影)
水産資源保護や漁業振興などを目的にした「第41回全国豊かな海づくり大会」の式典が13日、兵庫県明石市内で開かれた。瀬戸内海の「貧栄養化」が課題となる中、天皇、皇后両陛下ご臨席の下、美しく豊かな海の再生に取り組む姿を全国に発信した。
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同県での開催は1982年以来、2回目。大会テーマは「広げよう 碧く豊かな 海づくり」で、県内外の招待客が出席した。
斎藤元彦知事は「豊かで美しい海を創出する取り組みを多くの県民の参加により進めている。持続可能な開発目標(SDGs)にもつながる取り組みを次世代につないでいく」。泉房穂明石市長は「明石市は瀬戸内海有数の漁場で、多くの水産資源の宝庫。この宝物を全力で守り、未来のこどもたちへ引き継いでいきたい」とあいさつした。
天皇陛下は「豊かな海の環境を保全し、次世代に引き継ぐことは私たちの使命。この大会を機に、海や魚への理解と関心が広まることを願う」と述べられた。
映像では、兵庫の海の変遷を振り返り、栄養分を海に供給する取り組みなども紹介。次代を担う県内各地の漁業後継者らは、海づくりへのメッセージを高校生とともに発信した。東須磨小(神戸市)6年の広田絵美さん(12)が、大会に合わせたコンクールで最優秀賞に選ばれた作文を披露。栽培漁業など海づくりに功績のあった漁業関係者らの表彰もあった。
式典終了後、出席者らは明石港ベランダ護岸で稚魚の放流を行う。式典では県内で後日放流するためのマダイやキジハタが披露され、両陛下が明石市漁業組合連合会の大西賀雄会長らに手渡した。(森 信弘、有冨晴貴)