社と県岐阜商、甲子園で生まれた友情再び コロナ感染乗り越え対戦、そして交流「大学でも戦おう」 高校野球

2022/11/23 19:38

互いの帽子を交換し、記念写真に納まる社と県岐阜商の3年生ら=23日午前、加東市木梨、社高校(撮影・鈴木雅之)

 8月に甲子園球場(兵庫県西宮市)での全国高校野球選手権大会で対戦した社(同県加東市)と県岐阜商(岐阜市)の野球部が23日、社高校で交流した。夏の甲子園1回戦では、県岐阜商の主力の3年生ら10人が新型コロナウイルスの集団感染で登録外に。初出場の社が10-1で大勝したが、喜びを抑える姿が話題となった。記念撮影などで親交を深めた両校部員は「大学野球で戦おう」などと再会を誓った。 関連ニュース 社高校の号泣マネジャー、SNSで感動呼ぶ 甲子園出場決め「感情が爆発」 夏の甲子園、下関国際の快進撃を支える兵庫県北播磨の出身選手たち 初Vへ、故郷で高まる期待 夏の甲子園に初出場 社高野球部を鼓舞してきた校長は、五輪代表も育てた陸上界の名将

 練習の成果を発揮できずに高校野球を終える球児を思い、両校とつながりを持つ社OBでプロ野球元オリックスの下山真二さんが提案した。交流試合を予定していたが、雨天のため交流会に切り替えられた。
 社の山本巧監督は「やっと出会うべき仲間に会えた」と来校を歓迎。県岐阜商の鍛治舎巧監督は「(感染して)謝る選手に『次、頑張れ』と言えないため、かける言葉がなかった」と振り返り、「(試合を)やりにくかったはず」と社の立場も推し量った。
 県岐阜商の伊藤颯希外野手は「こうやってコロナで得たものもある」と感謝を口にした。社の後藤剣士朗内野手は交流試合に向け久しぶりに練習したといい、「やっぱり野球は楽しい」と話した。(初鹿野俊)

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