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90キロ超級広畑海瑠主将
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90キロ超級広畑海瑠主将
90キロ級尾崎将登
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90キロ級尾崎将登

 挫折を乗り越えた2人がチームを9連覇に導いた。8月に東京・講道館であった全国高校定時制通信制大会の柔道男子団体。優勝した飾磨工高をけん引した広畑海瑠(かいる)主将と尾崎将登はけがや高校中退を経験した。曲折を経て再出発した同高で花を開かせた。(伊藤大介)

 広畑は兵庫県姫路市立青山小時代に西日本大会で2位に入り、2020年東京五輪代表候補の阿部一二三(日体大、神港学園高出)を破った実績も持つ。柔道留学のため、山口県宇部市立常盤中に進んだが、程なく左脚に激痛が走った。太ももの骨が股関節から離れる「大腿(だいたい)骨頭すべり症」を患った。

 重症化して手術を受けたが、走ることもできなかった。柔道を諦めかけていた時、兄が指導を受けた飾磨工高の三輪光監督から「マネジャーでもいいから来いや」と誘われた。広畑は「拾ってくれてうれしかった」と同高に入学。けがの回復とともに競技への思いが再燃した。ブランクを経て練習を再開し、主力選手に成長した。

 尾崎は香川県出身。フィリピン人の母を持ち、小学校ではいじめを受けた。中学で柔道を始めたが、体が大きくなると素行が荒れた。進学した香川県の強豪高校では寮でいさかいを起こして半年で中退。親の勧めで飾磨工高に再入学してからも夜遊びを繰り返した。

 道から外れかけた尾崎に向き合ったのが三輪監督だった。「プライベートも関わってくれた。第二のおやじ」と尾崎。3年生になってからは遅刻、欠席がなくなり、今年5月の全日本ジュニア体重別選手権兵庫県大会では大学生を破って優勝を果たした。

 高校最後の全国大会となった8月の全国定通制大会で広畑は個人90キロ超級を制し、尾崎は90キロ級で頂点に立った。団体決勝ではともに一本勝ちを収め、有終の美を飾った。

 2人とも大学の柔道部から勧誘されたが、尾崎は「親を助けたい」と姫路市内の企業への就職を決めた。広畑も地元企業に内定し、「中学時代にできなかった分を取り返せた。柔道留学で親に負担をかけた分、これから働いて返したい」と話す。

 中退、再入学を経験した2人の年齢は同級生より一つ上。本年度19歳になる高校3年生は自らの意思で畳を降り、社会に巣立つ。

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