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プレーする昌子=2017年12月、味スタ
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プレーする昌子=2017年12月、味スタ

 神戸から世界へ-。サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会の日本代表メンバーに、神戸市北区出身のDF昌子源(しょうじ・げん)が名を連ねた。恵まれた身体能力にJ1鹿島一筋8年の経験を加え、幾多のストライカーと渡り合う。「選ばれて満足したら終わり。出て活躍する」。夢舞台に挑む25歳。その源流をたどった。(有島弘記)

 5月31日午後4時11分、東京都心のホテル。無数のフラッシュが瞬く中、壇上の西野朗・日本代表監督が少し間を置きながら、W杯ロシア大会に挑む代表23人の名を読み上げた。9番目だった。

 「昌子」

 初のW杯メンバー入りがかなった瞬間だった。

 鹿島のスカウトに才能を見いだされ、18歳で入団したが、最初の3年間は、リーグ戦出場わずか13試合。DF岩政大樹、伊野波雅彦の日本代表コンビら、常勝クラブの「壁」が立ちはだかった。

 だが、母直美さん(55)の目には「へこむ様子もなく、逆に楽しそう」と映った。FW陣にも国内屈指の興梠慎三、W杯ロシア大会で同僚になる大迫勇也ら役者がそろい、負けず嫌いの性格には刺激的な毎日だった。元日本代表DF大岩剛コーチ(現監督)の二人三脚の指導もあり、着実に成長曲線を描いた。

 2014年に主力に定着すると、アジア・チャンピオンズリーグなどで海外の点取り屋とも対戦し、経験値を高めた。極め付きは、16年師走のクラブW杯決勝。スペインの名門レアル・マドリードに延長戦の末敗れたものの、巧みな駆け引きと持ち前のスピードで、伝説的FWのクリスティアノ・ロナルドを封じる局面を演じ、ファンを驚かせた。

 日本代表では昨年8月、ロシア行きを懸けたアジア最終予選・オーストラリア戦にフル出場。試合前、周囲の高まる期待に「初めて緊張する」と知人に漏らしたが、ミスなくライバル国のストライカーたちを一蹴した。

 W杯は意識しなくても身近にあった。

 自宅には兵庫県サッカー協会技術委員長の父力さん(54)がとりためた試合映像が山のようにあり、よく見て育った。02年の日韓W杯では父に初めて小学校を早退するように言われ、今のノエビアスタジアム神戸(神戸市兵庫区)で世界の熱気に触れた。

 だから、思う。

 「サッカーで一番大きな祭典。散々迷惑を掛けてきたし、ピッチに立つ姿を見せるのが最高の恩返しになる」

 天才少年と呼ばれながら、一時はエリート街道を外れ、回り道したサッカー人生。25歳の言葉に、支えてくれた人たちへの感謝があふれた。

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