
貴景勝の大一番を、父佐藤一哉さん(57)は地元の芦屋神社(兵庫県芦屋市)で、貴景勝の母校、仁川学院小の卒業生らとともにテレビ中継で見守った。高安を力で押し込みながらの逆転負けに「相撲では勝っていただけに残念。土俵際に追い詰めて『よし』と思ってしまったのだろう」と、悔しそうに振り返った。
貴景勝にとって、相撲を始めた小学3年から父と二人三脚で鍛えてきた日々が原点だ。18歳の貴乃花部屋(当時)入門からわずか4年で初優勝に迫る息子の快進撃に、一哉さんも「感慨深いものはありますね」と喜ぶ。
25日の千秋楽は優勝決定戦の可能性もある。当日は現地に赴くという一哉さんは「同じ相手に2度は負けない。生の大歓声を聞きながら優勝を味わいたい」と、気持ちを切り替えていた。(山本哲志)
