スポーツ

  • 印刷
29年前に陸上の日本選手権女子100メートルで優勝した北井まどかさん。マスターズ選手として現役復帰した=加古川市の加古川運動公園
拡大
29年前に陸上の日本選手権女子100メートルで優勝した北井まどかさん。マスターズ選手として現役復帰した=加古川市の加古川運動公園
“超高校級”の走りで日本一となった姫路商業高時代の北井さん。リレーでも抜群のスピードを誇った=1990年4月29日、神戸市須磨区、ユニバー記念競技場
拡大
“超高校級”の走りで日本一となった姫路商業高時代の北井さん。リレーでも抜群のスピードを誇った=1990年4月29日、神戸市須磨区、ユニバー記念競技場

 6月末に福岡市で行われた陸上の日本選手権女子100メートルで、29年ぶりに高校生女王が誕生した。ちょうどその期間、同じ会場で35歳以上の選手が競う「マスターズ」の試合があり、29年前の高校生チャンピオン北井(旧姓三木)まどかさん(47)=兵庫県姫路市=が出場。伝説のスプリンターは4児の母となり、最近「現役復帰」していた。(藤村有希子)

 1990年6月の日本選手権。姫路商業高3年だった北井さんは「小さな超特急」と脚光を浴びた。身長157センチながら、最大220センチという驚異的な歩幅で100メートルを疾走。向かい風を突き、12秒02で制した。

 当時監督として指導した同校非常勤講師の山口幹夫さん(66)は、強烈なキック力を思い出す。「練習で土のグラウンドを走ると穴がぼこぼこ開いて。後ろを走る子は、跳ね上がる土をまともに食らってたね」

 中京大進学後も競技を続け、やがて結婚。4児を育てるのに追われ「私の中から『走る』という言葉が消えていた」と振り返る。

 転機は陸上仲間との飲み会だった。北京五輪陸上男子400メートルリレーメダリストの朝原宣治さん(夢野台高出身)や、走り幅跳びで朝原さんのライバルだった赤堀弘晃さん(加古川南高出身)ら同級生と話すうちに心動かされ、5年前、再びスパイクをはいた。

 同県加古川市を拠点とする社会人の陸上チーム「ウィンドアップ」で赤堀さんらと週1回練習し、「新しい居場所ができた」とうれしそうに語る。

 2016年にマスターズとしての自己ベスト12秒97をマークすると、今年5月には立ち五段跳びの45歳以上の区分で12メートル15の日本新記録。あのキック力はまだ衰えていない。

 今回日本一になった北海道・恵庭北高3年、御家瀬(みかせ)緑選手(18)のレースはテレビで見たといい「私はその後優勝できなかったけれど、できれば連覇してほしい」とエールを送る。

 実は過去、スノーボードやサーフィンなど他の競技を試したが「しっくりこなかった」という。

 8月には加古川市の記録会に出場し、9月は兵庫マスターズ選手権に挑む。「やっぱり走ることしかできひんのかな。今では試合に向けて練習するのが楽しい。しんどいけど」。47歳の笑顔は光っている。

スポーツの最新
もっと見る

天気(10月18日)

  • 25℃
  • ---℃
  • 70%

  • 21℃
  • ---℃
  • 70%

  • 24℃
  • ---℃
  • 60%

  • 23℃
  • ---℃
  • 70%

お知らせ