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柔道の世界選手権男子66キロ級準決勝で敗れた阿部一二三をねぎらった井上康生監督(左)は「ゴジラジャパン」のTシャツを着ていた=8月、日本武道館
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柔道の世界選手権男子66キロ級準決勝で敗れた阿部一二三をねぎらった井上康生監督(左)は「ゴジラジャパン」のTシャツを着ていた=8月、日本武道館
いち早く「なでしこジャパン」の愛称が定着したサッカー女子日本代表。アジア・カップで2連覇を果たし、セレモニーで大喜び=2018年4月、ヨルダン・アンマン
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いち早く「なでしこジャパン」の愛称が定着したサッカー女子日本代表。アジア・カップで2連覇を果たし、セレモニーで大喜び=2018年4月、ヨルダン・アンマン
新ユニホーム発表時に「バードジャパン」をPRするバドミントンの日本代表選手ら=5月、東京・味の素ナショナルトレーニングセンター
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新ユニホーム発表時に「バードジャパン」をPRするバドミントンの日本代表選手ら=5月、東京・味の素ナショナルトレーニングセンター
神戸新聞NEXT
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神戸新聞NEXT

 スポーツ界の日本代表に「○○ジャパン」があふれている。野球の「侍」、サッカー女子の「なでしこ」…。伝統の柔道日本代表も今春から「ゴジラ」と名乗り始めた。グッズ販売などにつながる商業的価値を高める狙いがある一方、人知れずに埋もれる愛称もある。PRの専門家によると、市民権獲得への近道はなく「定着するかは結果次第」と各代表アスリートの奮起を求める。さて、1年後に迫った2020年東京五輪で脚光を浴びるのは?(有島弘記)

 日本代表の愛称化は04年に公募された「なでしこジャパン」が元祖とされている。11年のワールドカップ(W杯)ドイツ大会を制し、国民栄誉賞に輝くと、その年の新語・流行語の大賞にも選出。今夏のW杯フランス大会は決勝トーナメント1回戦で敗れて8強入りを逃したが、「なでしこ」の愛称はすっかり世間に浸透している。

 「森保ジャパン」など、「監督名+ジャパン」が定番化しているサッカー男子は、06年に「サムライブルー」の使用を開始。以降、世間の認知度とは別に、ハンドボール女子の「おりひめ」や空手の「雷神」など「○○ジャパン」は他競技に広がり、神戸新聞社の集計だけでも22個の愛称を確認できる=表参照。

 一度決めた愛称を変えた例もある。バスケットボールは16年4月、「隼(はやぶさ)ジャパン」から「アカツキファイブ」に改称。理由の一つがグッズ展開などに関係する商標で、他の競技団体も便乗商法を防ぐために相次いで登録している。

 一例を見ると、日本野球機構は「SAMURAI JAPAN(サムライ・ジャパン)」と侍のシルエットを並べたロゴを申請し、使用範囲としてキーホルダーや洋服、ビールなど幅広く指定。明石市出身でファーイースト国際特許事務所(東京)の所長を務める平野泰弘さんによると、「(各競技団体は)横取りされることを見越して取得している」といい、製造側は指定範囲内の商品に対し、無断で商標を使うことができない。競技団体側にライセンス料を支払えば、「公認グッズ」として商品化できる仕組みで、平野所長は「販売する側にとっても、権利の正当性を示す法的根拠になり、安心して売ることができる」と話す。

 ビジネスの視点も絡む日本代表の愛称。今年5月には、東京五輪でメダル量産の期待が懸かるバドミントンが、用具のシャトル(羽根付き球)から「飛躍」の意味を込めた「バードジャパン」を採用するなど、競技の普及と知名度向上に向け、今後も各競技団体からの“参戦”は続きそうだ。

 「一つのゆるキャラが当たると、『うちも』となるのと同じ。(競技の)人気がない段階で愛称を出されても誰も使わない」。関西学院大の難波功士教授は専門のPR論の観点からこう指摘する。一大ブームを呼んだゆるキャラも、高い知名度を守るのは熊本県の「くまモン」、滋賀県彦根市の「ひこにゃん」など一握り。愛称の定着には、各メディアが大々的に取り上げる成績が必要だという。

 開幕まで1年を切り、東京五輪の代表入りを巡る争いは激しさを増している。第2の「なでしこ」を目指し、頑張れ○○ジャパン!

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