スケートで「五輪」ゴルフで「プロ」 二刀流・長森夢へ駆ける
2020/04/02 10:18
ショートトラックでは国際大会に出場し、将来の五輪出場を見据える長森遥南=神戸市中央区、ポートアイランドSC
スピードスケート・ショートトラックで国際大会を経験し、ゴルフとの「二刀流」を貫く親和高の長森遥南(はるな)が、高校最後の1年を迎える。新型コロナウイルス感染拡大を受け、スケート、ゴルフともに春の大会が軒並み中止になる中、「不安はあるけど、もっと強くなれるよう準備をしたい」と成長を誓う。(山本哲志)
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神戸市東灘区出身の長森は、小学2年からスケートとゴルフを両立。早くから世代トップを競うショートトラックでは、昨年12月の全日本ジュニア選手権1500メートルで優勝を果たし、初の国際舞台となる冬季ユース五輪(1月・スイス)と世界ジュニア選手権(1、2月・イタリア)に出場した。
ともに上位入賞は果たせず「1番(の感想)は悔しい。でも次のステップになった」と振り返る。決勝まで複数レースで勝ち残る難しさを実感し、「勝ちパターンを増やさないといけない」と体力面や駆け引きに課題を見いだした。
一方のゴルフは、スケートで鍛えた下半身の強さを武器に、小柄ながらドライバーで240ヤード近い飛距離を誇る。3月に出場を予定していた全国高校春季大会は新型ウイルスの影響で中止となり「昨年は不調で全国大会は1年ぶりだった。楽しみにしていたのでショック」と漏らす。
リンクで磨く瞬発力や判断力、ゴルフを通して培われる精神力は互いの競技に生きているといい、二刀流はできる限り続けるつもりだ。何より、「誰もやっていないことをやるのが楽しい」。ショートトラックで五輪出場、ゴルフでプロに。前人未到の夢に向かい、高校最後の1年を全力で駆ける。