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V1昇格1年目、ホームゲームで勝利し、インタビューに答えるヴィクトリーナ姫路の竹下佳江監督(当時)=2019年11月16日、姫路市ウインク体育館
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V1昇格1年目、ホームゲームで勝利し、インタビューに答えるヴィクトリーナ姫路の竹下佳江監督(当時)=2019年11月16日、姫路市ウインク体育館

 バレーボールVリーグ1部(V1)女子のヴィクトリーナ姫路を4年間率いた竹下佳江さん(42)が、2019~20年シーズンをもって監督を退任し、副社長に就任した。現役時代は日本代表セッターとして五輪3大会に出場し、12年のロンドン五輪で銅メダル獲得に貢献したレジェンド。その豊富な経験を生かし、16年の発足時から先頭に立ってチームの基盤をつくり上げた。電話取材に応じ、指導者としての日々を振り返った。(聞き手・金山成美)

 16年6月、兵庫県姫路市を本拠地とする新チームの発足が発表された。会見で竹下さんは「現役時代から厳しい状況からはい上がるというモットーがあった」と、初の監督業に向けて思いを語った。

 「立ち上がりは何もなく、選手もいないところからチームにしていくことを託された。誰もが経験できることではない。スポンサーや後援会など皆さまに支えられ、たくさん学ばせてもらい、チームと共に自分も成長できた。地域に密着し、勝っていくことで魅力を伝えることが大事だと感じた」

 その後、若手が続々と加入。18~19年シーズンに2部(V2)で優勝し、19~20年シーズンはV1に初参戦した。だが最高峰リーグでの戦いは厳しく、最下位の12位。今年2月の入れ替え戦はストレート勝ちで2連勝し、なんとか残留した。この2試合が特に印象に残っているという。

 「勝つか負けるかで、この先が変わってくる。入れ替え戦は下のチームの方が勢いがあり、シビアな状況で勝ち切るには、経験値の高い選手の方が力を発揮できると考えていたが、いらない心配だった。前年度負け越した群馬銀行を相手に、若い選手にとって未知の世界だったV1で1年間戦ってきた成長が全て出ていたように見えた」

 初めての監督生活は手探りなことが多かったが、収穫もあった。

 「プレーヤーなら、自分のことをやっていればいいし、それが評価にもなる。立場が変わり、チーム全体を見なければいけない。判断や決断も求められる。フロントの頑張りも分かっている。今までは見えなかったことが見えるようになったのは大きい」

 就任前の15年に第1子を出産。在任中の18年には第2子が誕生し、産休と育休を取得した。子育てをしながら現場に立った。

 「体育館で子どもを預けるなど、周りの方々にたくさんサポートしてもらった。この会社じゃないとできなかったことが多い。お願いできる環境がありがたかった」

 4月から副社長に就任し、フロントの立場でチームを支えていく。

 「現場でやったことを生かしてほしいという橋本明社長の思いを受けた。違った形で勉強を、というメッセージかな。現場の声を聞きながら、社長やGM(ゼネラルマネジャー)に橋渡しができれば。(新監督の)中谷宏大さんは、一緒にチームを支えてくれていた優秀なコーチ。何か相談があれば話を聞き、サポートしたい。チームの普及活動の手伝いや女性活躍の発信、個人として解説などもやっていく」

 チームは「姫路から世界へ」をテーマに掲げる。竹下さんも姫路市民として、バレーを通じて街に貢献する思いが強い。

 「選手が若返っていて、今は転換期。若手の経験がこれからのプラスになるだろう。楽しみな選手もたくさんおり、世界で戦えるように育ってほしい。姫路のチームとして期待感があり、応援される、愛されるチームになってほしい」

【たけした・よしえ】1978年、北九州市生まれ。福岡・不知火女高(現誠修高)からNECへ進み、2002年からJT(練習拠点・西宮市)でプレー。97年、日本代表に初選出後、04年アテネから五輪3大会連続出場し、ロンドンで銅メダルに輝いた。12年に元プロ野球・広島の江草仁貴投手と結婚。13年に現役を引退し、16年から姫路の監督。20年4月、姫路の副社長に就任した。姫路市在住。

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