スポーツ

  • 印刷
動画一覧へ
地元国体に向けて結束した少年女子・兵庫のメンバー(写真は福岡戦)
拡大
地元国体に向けて結束した少年女子・兵庫のメンバー(写真は福岡戦)

 スター軍団に挑む前に、初戦の壁があった。

 2006年10月1日の朝8時、神戸市西区の神戸西神オリエンタルホテル。兵庫の監督、吉川公明は車に乗り込んだ。

 「吉川先生、一人で会場に来てください。選手のことは見ておくので」

 重圧のかかる開催県チームの指揮官を、スタッフらが気遣ってくれた。

 車内に流れる長渕剛の歌に、魂を揺さぶられる吉川。と、携帯電話が鳴った。自身の母校日体大の先輩で、国内トップ審判として名をはせた岸田純一からだった。

 「やっときたな。頑張れよ」。吉川の目に涙がにじんだ。

     ◇

 神戸市長田区の兵庫県立文化体育館(現神戸常盤アリーナ)。ご当地、兵庫チームの登場を前に、応援団はすでに沸き立っている。

 1回戦。東北の強豪、盛岡白百合学園高勢を中心とした岩手を迎えた。

 開始5分すぎ。吉川は、チーム最長身の滝井亜里沙(園田高)を早々にベンチに下げた。

 上背がない相手に対し、兵庫も小柄なメンバー主体で応戦。第2クオーター、逆転に成功した。

 選手たちは学校を代表し、兵庫選抜に名を連ねている。だから「一度はコートに立たせてやりたい」と、吉川は全12選手を送り込むことにした。

 順調にリードを広げるつもりだった。

 だが後半、岩手にひっくり返された。

 「シュートが入らない。浮足立ってる」。点取り屋の山中美佳(神戸龍谷高)は違和感を拭えなかった。

 センターの広瀬真希(須磨学園高)も「こんなに競るはずじゃ…」。

 次戦の福岡対策に明け暮れたあの直前合宿が、水泡に帰すのか。

=敬称略。肩書、所属は当時=

(藤村有希子)

スポーツの最新
もっと見る

天気(10月2日)

  • 27℃
  • 18℃
  • 0%

  • 28℃
  • 14℃
  • 0%

  • 29℃
  • 16℃
  • 0%

  • 29℃
  • 15℃
  • 0%

お知らせ