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練習会で吉川公明監督(左端)の話を聞く兵庫のメンバー=2006年9月9日、西宮市の西宮南高
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練習会で吉川公明監督(左端)の話を聞く兵庫のメンバー=2006年9月9日、西宮市の西宮南高

 国体の直前合宿。兵庫のコーチ、高松一人はゴール下に立ちはだかった。

 ラグビーの練習で使う大きなコンタクトバッグを手に、「当たってこい」と選手たちに叫んだ。

 本番で福岡勢の体の強さに対抗するための、ポストプレー練習だった。

 相手のエースセンター、森ムチャ(中村学園女高)の役を担った高松。「鬼にならなあかん」と意を決すると、突撃してくるメンバーをバッグで次々と突き返した。

 「顔にもバシバシ当たるし」と沢田悠(市尼崎高)。「ファウルどころじゃない。ボクシングのレベル」

 広瀬真希(須磨学園高)にはセンターとしての意地があった。「絶対負けたくないから、こっちも押し返した」

 ポジションは関係ない。全員参加の接触特訓。特に小柄なガードの選手は、心を削られた。

     ◇

 合宿中、ある朝の珍事。

 みんなで朝食をとる場所に、誰かがいない。

 血相を変えて滑り込んできたのは、滝井亜里沙(園田高)と荒木恵美(夙川高)だった。

 これから学校に行くというのに、制服もなんだか乱れている。

 「靴下、はいてる…?」と笑いをこらえ、様子をうかがう沢田。

 連日のトレーニングに、メンバーはくたくたになっていた。滝井と荒木は前夜にお互いをマッサージしていて、そのままアラームを設定せずに眠りこけてしまったという。

 「もう慌てすぎて」。滝井が苦笑いしていると、「笑ってる場合ちゃうぞ」。高松のカミナリが落ちた。

 主将の山下朋美(須磨学園高)にとってはそれがおかしくて、「裏で笑ってました」。

=敬称略。肩書、所属は当時=

(藤村有希子)

【あらすじ】2006年秋の兵庫国体バスケットボール少年女子。地元兵庫は選抜メンバーを組み、強豪・福岡が待ち受ける2回戦を最大のヤマ場と捉えていた。

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