近畿高校駅伝 22日、南あわじで号砲

2020/11/21 06:30

2年連続で近畿高校駅伝に挑む飾磨工の男子。兄の寺谷壮汰(左)と弟光汰の双子ランナーが主軸だ(撮影・有島弘記)

 男子第71回、女子第36回近畿高校駅伝は22日、兵庫県南あわじ市のおのころ島神社前をスタート、同市立三原中をフィニッシュする男子7区間42・195キロ、女子5区間21・0975キロで行われる。男女の府県大会上位各6校(開催地の兵庫は、淡路地区を含む各10校)が出場。同市での開催は2年目で、男子は午前10時30分、女子は同10時40分にスタートする。兵庫の注目校を紹介する。 関連ニュース 龍野、2年連続で男女とも優勝 県高校駅伝・西播地区予選 14校が県大会へ 男子は明石高専が3位、女子は明石北が5位 県高校駅伝・東播地区予選 北摂三田、男子が5連覇、女子は2位 県高校駅伝・丹有地区予選会

【男子・飾磨工】 
■飛躍の鍵は双子ランナー 寺谷壮汰・光汰
 西播磨の伝統校、飾磨工・男子には強力な3年生の双子ランナーがいる。8月の兵庫選手権男子1500メートル王者で兄の寺谷壮汰主将と、県高校駅伝で4区区間3位と力走した弟の光汰。昨年ともに出場し、16位に終わった近畿高校駅伝で飛躍を誓う。
 県大会で1区を託された壮汰は目標の30分切りから1分以上遅れた。8位でのたすき渡しに「暑くて脱水気味。でも、一番は気持ち」と振り返った。4区の光汰も「右脚がしびれた」と脱水症状が出たが、6位に順位を一つ上げ、兄をカバーした。
 顔が似ているが「二卵性です」と言う。身長は壮汰が173センチ、光汰が167センチ。でも、「二卵性」と発した声はシンクロし、やっぱり双子だ。
 小学4年から陸上を始めた2人。新型コロナウイルスによる自粛中は、いとこの大学生ランナーと練習し、休憩1分の5000メートル2本など「学校よりハード」という内容に食らいついた。1500メートルの自己記録は6~10秒縮まり、壮汰は大学生も交じる兵庫選手権を3分55秒99で制した。
 2年連続で乗り込む淡路島では、ともに長距離区間が有力。兄は「コースの特徴は分かっている」とし、弟は「最大限の力を発揮する」と号砲を待つ。(有島弘記)
【女子・津名】
■学校最高記録の更新視野 本多万里菜主将
 丹波篠山路を学校最高順位となる4位で駆け抜けた女子の津名を引っ張るのは、3年の本多万里菜主将だ。
 10月の淡路地区予選では5区で区間新記録をマーク。大会史に名を刻み「出したいと思っていたので、すごくうれしかった」と喜んだ。
 続く県大会、チームは「総合5位、1時間16分を切る」を目標に掲げた。1区で1年生エース田中心渚(ここな)が2位と好スタートを切り、4番手でたすきを受けたアンカー本多は「1区からいい流れをつくってくれて、最後までいい調子でいけた」と区間3位の力走を披露。1時間15分0秒のタイムも順位も目標を上回る好成績を収めた。
 本多の持ち味は後半の粘り。主将として「自分が頑張っていたら、みんながついてきてくれる」と練習時から行動で示すよう努めてきた。
 地元淡路島で開かれた昨年の近畿大会は1時間18分9秒で26位。今回は「タイムも順位も昨年を上回りたい。津名高記録の1時間14分31秒超えを狙う」と気合十分だ。個人としては最後の大きい大会となり「陸上は個人種目だけど、みんなで高め合える。そういう大切さを後輩に伝えられる走りをしたい」という思いも全身で表現する。(金山成美)

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