
サッカーの全日本高校女子選手権で3日の1回戦で敗退した神戸弘陵。双子の田畑真海(まみ)と天海(あみ)は涙に暮れた。4年前に誓った「一緒に全国大会のピッチに立って勝つ」という夢がかなわなかったからだ。
兵庫県川西市出身。2人は小学4年からサッカーを始めた。中学2年の2017年1月、ノエビアスタジアム神戸で決勝を見て同選手権への憧れを強くし、同じ高校に進んだ。
1年時はそろって先発したが、初戦敗退。2年時はともにベンチ外で、3年の今大会が最後のチャンスだった。姉の真海は背番号10を託され、けがで出遅れた妹の天海も中盤の切り札として出番を待った。
初戦は1点を追う展開。双子の息の合ったプレーが反撃の一手になるかと期待したが、アクシデントが真海を襲う。接触プレーで鼻を負傷し、血が止まらず前半28分で退いた。後半開始から登場した天海は「姉の分も」と左サイドで奮闘したが、勝利に導けなかった。
2人の競技生活はこれが最後になるのでは-。そう思い、取材の終わりに進路を聞くと、元気な声が返ってきた。「2人とも徳島文理大に進んで、インカレ(全日本大学女子選手権)を目指します」。双子の夢は続く。(尾藤央一)
