男子9位の壺井、異色の神戸大スケーター「全て出し切れた」 全日本フィギュア
2021/12/26 23:45
壺井のフリー演技(撮影・堀内翔)
北京冬季五輪代表最終選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権最終日は26日、さいたまスーパーアリーナで行われ、男子は羽生結弦(ANA)が合計322・36点で2年連続6度目の優勝を果たした。羽生は3大会連続の五輪代表。神戸大の壺井達也は合計235・21点で9位に入った。
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異色の神戸大スケーターが、4回転ジャンプを決めた。男子フリーで壺井が157・90点の高得点をマーク。ショートプログラム(SP)12位から順位を上げ、「全て出し切れた」と喜んだ。
2019年の全日本は、演技直前の6分間練習でけがをして棄権。昨年は「スケートをほぼ捨てて」(壺井)受験勉強に励み、春に愛知・中京大中京高から現役合格した。「2年分の思いも込めた」という大舞台。冒頭に4回転サルコーを試合で初めて成功させると、トリプルアクセル2本など全ジャンプをそろえた。
中野園子コーチのチームに加わり、「(坂本)花織ちゃんは自分が絶対できないような練習量をやっている。来るまでは全然知らなかった」と壷井。2大会連続五輪出場を決めた坂本に、日々刺激を受けているという。
後半グループで五輪選考の雰囲気も感じ取った元全日本ジュニア王者の19歳。「オリンピックを狙う選手たちはすごくレベルが高い。4年後はそこに食らいついていきたい」と力強くシニアでの飛躍を誓った。(山本哲志)