阪神・佐藤輝明、新年の抱負「優勝へ本塁打30本」若虎、トラ年に吠える

2022/01/01 16:09

阪神・佐藤輝明

 昨季はルーキーの当たり年だったプロ野球の阪神タイガース。16年ぶりのセ・リーグ制覇はあと一歩のところで逃したものの、「トラ年」を迎えた若虎たちにはさらなる飛躍が期待できる。 関連ニュース ダルビッシュとの出会いはスーパー 「何で僕にサイン出すんですか」“超天然”元阪神糸井との出会いきっかけに脱暴力 元メジャーリーガーの父、小さな神社を毎日掃除する理由

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 1試合3本塁打に場外ホームラン、4番で逆転満塁弾、ファン投票の球宴でも一発…。チームが待望する和製大砲として、ドラフト1位ルーキー、佐藤輝明の豪快なスイングは虎党を大熱狂させた。新年の抱負は「優勝するために本塁打30本を目指す」と頼もしい。
 西宮市立甲陵中から仁川高に進むも甲子園出場経験はなく、近大進学後に左打ちのスラッガーとして台頭。大学日本代表に選出されたほか、通算14本塁打で関西学生リーグ最多記録を塗り替えた。187センチ、94キロの恵まれた体格。抜群のパワーだけでなく、俊足、強肩と攻守走で規格外の逸材で、ドラフト会議では4球団が1位指名で競合し、阪神が交渉権を得た。
 ヤクルトとの開幕戦でスタメンデビュー。左犠飛で初打点を挙げると、2戦目には初本塁打をバックスクリーンに運んだ。その後も22歳とは思えない存在感を見せ、DeNA戦では右中間場外へ特大の一発。初めて4番に座った広島戦で逆転満塁本塁打を放てば、西武戦ではセの新人として1958年の長嶋茂雄(巨人)以来となる1試合3本塁打を記録した。
 ファン投票で選出されたオールスターゲームでも本塁打を放って敢闘選手賞に輝いたが、東京五輪後は極度の不振に。59打席連続で安打が出ず、新人最多となる173三振を喫した。2軍落ちも経験し、チームの勢いも減速。リーグ優勝はヤクルトにさらわれた。前半戦の活躍が華々しかっただけにファンの落胆は大きかったが、24本塁打を放って田淵幸一が持っていた球団の新人最多記録を52年ぶりに更新した。126試合出場で打率2割3分8厘、101安打、64打点、6盗塁。強烈なインパクトを与えたのは確かだ。
 佐藤輝だけではない。ドラフト2位で入団した伊藤将司は阪神の新人左腕では1967年の江夏豊以来となる10勝に到達。6位入団の中野拓夢(たくむ)は遊撃手としてレギュラーの座を勝ち取り、30盗塁でタイトルも獲得した。躍動する若虎たちが、トラ年に吠(ほ)える。
〈昨季の成績〉126試合出場、101安打、24本塁打、64打点、6盗塁、打率.238

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