ヴィッセル、新監督の初陣飾れず 見えた「狙い」とチームの不安材料
2022/04/02 20:57
神戸-京都 後半ロスタイム、京都に決定的な3点目を奪われ落胆する神戸の守備陣(撮影・中西幸大)
■京都3-1神戸
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監督交代を経て再出発した神戸。立て直しの兆しは感じさせたが、12年ぶりとなる京都との関西ダービーで痛恨の逆転負けを喫した。開幕未勝利記録は8に伸び、J2自動降格圏の17位に転落。リュイス新監督は「まだ順位表を見るタイミングではない」と努めて前を向いた。
狙いは見えた。システム変更で「縦への突破力を持つ選手を使いたかった」(リュイス監督)とDFの初瀬を右サイドハーフで起用。後半4分、左のボージャンの持ち上がりに反応してゴール前に詰めると、こぼれ球に左足を振り抜く。「やってやろうという気持ち」(初瀬)を込めたシュートは、J1通算106試合目での初ゴールとなった。ダブルボランチの一角に入った大崎も気の利いたパスを配球した。
それでも、今季の苦しい流れは簡単に変わらない。CKからのDF菊池のヘディングが相手GKの好セーブに阻まれた直後、続けざまに2点を失った。「追加点を取りにいく勇気を逆手に取られた」とリュイス監督。湧き出るように選手が出てくる京都の速攻に屈した。
戦術の落とし込みには時間が必要だろう。ただ、DF菊池やMF山口ら、主力に昨季の切れがないのは心配だ。山口は試合2日前の取材に「言い訳になるから言いたくない」と語っていたが、万全でないのか。チームの浮上に「心臓」の復調が欠かせない。(山本哲志)