パリ五輪目指す18歳、テコンドー女子加藤柚帆 全日本選手権Vで勢い 神戸野田高から名門・大東大へ
2022/04/13 18:20
持ち前の素早い足技を繰り出す加藤柚帆=神戸市兵庫区、神戸道場
神戸市出身の18歳が、テコンドーで2024年のパリ五輪を目指している。今春、神戸野田高を卒業し、強豪の大東大に進んだ加藤柚帆。昨年12月の全日本選手権や3月にあったアジア競技大会代表選考会の女子49キロ級で優勝するなど勢いに乗る。「環境が変わる不安はあるけど、もっと強くなってパリかその次の五輪に出たい」と目を輝かす。
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3きょうだいの長女で、小学5年生の時に「弟2人がやりたいというので何となく」始めた。19年から神戸道場(神戸市兵庫区)に所属。本場韓国で活躍してきた金大渶(キム・デヨン)師範の指導や、全日本テコンドー協会の強化選手に選ばれている男子選手との練習で「実戦力」を身に付けた。
「最初はしんどかったけど、やるなら負けたくない」と加藤。170センチの長身から繰り出す足技を得意とし、金師範は「足蹴りに柔らかさと素早さがある」と評する。
高校時代、競技に打ち込めた理由には、オリンピアンの先輩の存在があった。神戸野田高出身で北京冬季五輪フィギュアスケート女子銅メダリストの坂本花織(22)。坂本の入学を機にフィギュアスケート部が創部されたことを知り、学校に相談してテコンドー部をつくってもらったという。「高校にも坂本選手にも感謝している。五輪でのメダルも刺激になった」
坂本と同じくスポーツコースで、ダンス部やソフトボール部など、クラスメートの活躍を励みにしてきた。卒業後の進路はさまざまだが、「みんなにいい結果を知らせたい」。地元神戸を離れ、新たな挑戦が始まった。(山本哲志)