陸上日本選手権9日開幕 田中が3種目挑戦 遠藤は5千で世界切符狙う

2022/06/08 13:53

田中希実

 陸上の世界選手権(7月・米オレゴン州ユージン)代表選考会を兼ねた日本選手権が9~12日、大阪市のヤンマースタジアム長居で開かれる。各種目で参加標準記録を突破し、3位以内に入った選手が代表に決定。兵庫勢も多数エントリーし、オレゴン行きの切符を懸けてしのぎを削る。(今福寛子) 関連ニュース 「悔しいという言葉さえ使えない」 陸上日本選手権男子5000m28位、青学大・折田壮太<ロッカールーム> ディーン元気選手「納得のいく一投を」 パリ五輪へ練習拠点の加古川で激励会 陸上男子やり投げ代表 <ロッカールーム>「ここまで戻ってこられた」復活の陰に先輩の激励 陸上・男子ハンマー投げ 執行大地


 昨夏の東京五輪女子1500メートルで8位入賞した田中希実(豊田自動織機、西脇工高出身)は、すでに参加標準記録をクリアしている1500メートルと5000メートルに加え、800メートルにも出場し、3種目で世界を見据える。800メートルと5000メートルはいずれも12日で、1日2種目の挑戦となる。
 男子5000メートルは、遠藤日向(住友電工)が5月に参加標準記録を上回る13分10秒69をマークし、初の世界選手権が手の届くところにいる。東京五輪代表の坂東悠汰(富士通、津名高出身)も食い下がりたい。
 同100メートルは、今回も熾烈(しれつ)な争いになりそうだ。東京五輪代表の多田修平(住友電工、関学大出)が連覇を狙う。東京五輪女子400メートルリレー代表で、今季好調の青山華依(甲南大)は100メートルと200メートルに参戦する。
 参加標準記録に迫る選手は、順位だけでなく記録にもこだわる。男子やり投げで今季80メートル超えを連発しているディーン元気(ミズノ、市尼崎高出身)は、85メートル00超えに期待。同走り幅跳びの吉田弘道(神崎郡陸協)の自己記録は8メートル14で、あと8センチだ。女子走り幅跳びの秦澄美鈴(シバタ工業、武庫川女大出)は今季6メートル60をマークしており、6メートル82を狙う。昨季62メートル39を記録した同やり投げの武本紗栄(佐賀スポーツ協会、市尼崎高出身)は、64メートル00を目指す。
 男子400メートル障害は東京五輪代表を逃した豊田将樹(富士通、宝塚市立南ひばりガ丘中出身)が復活を期す。女子棒高跳びの那須真由(KAGOTANI、園田女大出)は2年ぶり、同400メートル障害の宇都宮絵莉(長谷川体育施設、園田女大出)は4年ぶりの頂点をうかがう。同三段跳びの高島真織子(九電工、市西宮高出身)や、男子円盤投げと砲丸投げの2種目にエントリーしている幸長慎一(四国大AC、姫路市立東中出身)は成長著しい。

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