オリックス連覇支えた「歌う女神」 昨春から球団リポーター、応援歌を担当 日本シリーズも私に任せて!?

2022/10/21 05:30

「今年こそ日本一に輝いてほしい」とオリックスのナインにエールを送る田畑実和さん=大阪市西区、京セラドーム大阪

 2年連続でプロ野球のパ・リーグを制覇したオリックス・バファローズの快進撃を支える歌姫がいる。兵庫県明石市出身のミュージシャン田畑実和さん。昨年春から、試合の合間に応援グッズや球場のグルメ情報をアナウンスする球団リポーターに採用され、応援歌「SKY(スカイ)」も歌い始めた。するとチームは前年の最下位から一転、25年ぶりに優勝し、今年も奇跡の逆転劇で栄冠をつかんだ。本拠地の京セラドーム大阪ではアナウンスも担当し、ファンの間では「勝利の女神」との声も上がる。 関連ニュース 女性ファン一押しのオリックス選手は2年連続あの選手 「優勝パレード、神戸でもしてほしいなぁ~」やらないの? オリックスといえば… 野球好きの悲願!「なんば線シリーズ」実現は? 58年ぶり、日本シリーズ「関西決戦」が求められる理由

 母親はドラム、ベースを弾くロック愛好家で、父親も高校時代はエレキギターに親しんだ。2人の弟は大学の軽音学部に所属する音楽一家に育った。「物心ついた時から楽器は身近だった。舞台で演奏する母はかっこよくて、自分も将来は舞台に立ちたいと思った」と振り返る。
 北須磨高校時代はブラスバンド部でユーフォニアムを奏でた。巨人の桜井俊貴投手がいた当時の野球部をコンバットマーチで後押しした。オリックスの準本拠・ほっともっとフィールド神戸(神戸市須磨区)も近く、身近に感じてきた。
 大阪教育大で声楽を学びクラシックの基礎を習得。卒業後は歌手を目指してポップスの世界へ。昨年、オリックスの応援歌をカバーし、初CD「voice(ボイス)」に収録した。
 チームの勢いに足並みをそろえるように、今年4月、念願のメジャーデビュー。2枚目のシングル「ココロミュージカル」を発売して、ミュージシャンとして一歩を踏み出した。「オリックスとの出会いのおかげで音楽の世界が広がった」と喜ぶ。
 オリックスは22日からの日本シリーズでセ・リーグの覇者、東京ヤクルトスワローズと対決する。昨年は2勝4敗で辛酸をなめ、「最終戦後に泣いた」と話す田畑さん。今年も京セラドーム大阪の第3、4、5戦でPRリポーターを務める。「2年連続での大舞台を経験できナインに感謝しています」と笑顔を見せる。
 「若い選手が日替わりで活躍するので、いつもわくわくする。相手は三冠王の村上宗隆選手もいて強敵だが、オリックスの粘り強い野球をバックネット裏からサポートしたい」と誓った。(津谷治英)

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