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【連載】常勝の礎 明石商、4季連続甲子園へ(下)

2020.03.10 10:24
明石商の生命線のバント。繰り返し練習して理論を徹底し、高い成功率を誇る=明石市の同校(撮影・鈴木雅之)
明石商の生命線のバント。繰り返し練習して理論を徹底し、高い成功率を誇る=明石市の同校(撮影・鈴木雅之)
それぞれの最良の走路を探るため、一日の練習は走塁で締めくくる=明石市の同校(撮影・鈴木雅之)
それぞれの最良の走路を探るため、一日の練習は走塁で締めくくる=明石市の同校(撮影・鈴木雅之)

 本塁からマウンドまで18・44メートル。この距離を制し、バントを100パーセント成功させる心得が明石商にはある。走者を着実に次の塁へと進め、スクイズで1点をもぎ取る。チームの代名詞とも言える小技にもあらゆる理論が詰まっている。

 「獲物を捕らえるんや。この1球を失敗したら負けやと思え」。約20人が横一列に並び、黙々とバント練習に汗を流す。その背中越しに狭間善徳監督から厳しい声が飛ぶ。

 右打者なら送りバントは左足、スクイズの場合は右足のつま先に体重をかけ、上半身はつま先より前に来るよう構える。ユニホームの「明石商業」の文字と前足の膝がつくまで重心は低く。頭の位置を下げ、ボールの軌道と目線を一直線に結ぶ。そのラインにバットを寝かせてコツン。これが明石商のバントの定石だ。

 さらに、成功の確率を100%に近づけるために、狭間監督は選手に説く。「手、足、首のどこかが長くなる妖怪がいるとする。この三つの妖怪のうち、必ずバントが成功するんはどれやと思う?」

 答えは「手の妖怪」だ。18・44メートル先のマウンドまで腕が伸びれば、投手の目の前にバットを構えられる。本質はここから。スクイズにしろ送りバントにしろ、投手がボールを離すまでに一度、バントの構えをする。手の妖怪になったつもりでイメージして投手との距離を縮める。すると、ボールが実際に打席に到達するまでが遅いと感じる。これが「間」となり、ボールの動きに対して微調整ができる。

 打撃練習では0・23秒の「間」を意識する。甲子園クラスの投手のボールは0・43秒で打席に達するとされる。打者がトップからインパクトまでに要する時間は0・2秒前後。残りの0・23秒が打者に与えられた時間だ。

 「0・23秒」をより長く感じるために、明石商の打者は足を踏み出した時、わずかに動きを止めて「壁」をつくる。その一瞬の間合いがバットコントロールを生み、打ち損じを減らす。公式戦打率4割6分2厘でチームトップの4番福本綺羅は「壁をつくることで打球を押し込める」と明かす。

 教え込まれた「明商理論」を実践するため、反復を繰り返す選手たち。礎を体にたたき込み、ひのき舞台に備える。(長江優咲)

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