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3月末で県警を退職する鷠森伸一さん(左)と妻の丸美さん=朝来市佐囊
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3月末で県警を退職する鷠森伸一さん(左)と妻の丸美さん=朝来市佐囊

 軽妙な夫婦漫才や寸劇を通じて高齢者らに詐欺の手口を紹介し、「あさご大助・花子」として親しまれた、兵庫県警朝来署朝来駐在所の鷠森(うぐもり)伸一巡査部長(60)が、3月末で退職する。妻の丸美さん(61)と共に、3年にわたって市内各地で延べ約80回の防犯教室を開き、被害を防いできた。公演は退職後も続けるという。(長谷部崇)

 「アイハブア携帯。アイハブアキャッシュカード。…還付金詐欺!」

 白髪のかつらで高齢者に扮(ふん)した丸美さんが、テレビで人気の「ピコ太郎」を模したリズムで踊り出す。電話で不審な男から「還付金がある」と告げられ、携帯電話とキャッシュカードを持ってATM(現金自動預払機)へ行く丸美さん。制服姿で現れた伸一さんが「ピッ」と笛を吹き、「それは還付金詐欺です」と警告する場面だ。

 明石、姫路など都市部の警察署で長年勤めてきた伸一さんは55歳の時、「郡部も経験したい」と駐在所勤務の希望を出し、2012年3月、朝来署に赴任。半年後に朝来駐在所に配属された。

 当初は老人会の依頼を受け、伸一さんだけで話していたが、講演を聴いた丸美さんは「もう一つやな」とバッサリ。高齢者施設でボランティアをしていた丸美さんのアイデアで、手作り紙芝居を使った寸劇を2人で披露するようになった。

 口達者な丸美さんと、アドリブを振られてしどろもどろになる伸一さんのやりとりは、漫才コンビ「宮川大助・花子」のようだと評判に。高齢者向けの公演では、最新の詐欺の手口を分かりやすく紹介する。例えば電子マネー詐欺では、実物を見せて「カード裏の番号さえ分かれば、入金された分だけ買い物できる」と解説する。

 「活動を始めて住民との距離が縮まり、頼られていると感じることが増えた」と伸一さん。駐在所に「怪しいメールが来た」などと相談に来る人も増え、14年には金融機関を使って数百万円送るよう電話で指示されたお年寄りが、夫妻の寸劇を思い出し、水際で被害を防げたことも。

 伸一さんの退職後も、2人は朝来市内で暮らす予定。「今後も地域の役に立てれば」と公演を続けていくという。

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