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覚書を交わす研究者や市民ネットワークの代表たち=豊岡市城崎町今津
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覚書を交わす研究者や市民ネットワークの代表たち=豊岡市城崎町今津

 野外で暮らすコウノトリを目撃した市民自身が、撮影した写真や情報を報告し、膨大なデータベースを作っていくプロジェクト「コウノトリ市民科学」が26日、始動した。コウノトリに関わる団体の全国ネットワーク「日本コウノトリの会」(事務局・兵庫県豊岡市城崎町)と東京大学、中央大学の研究室など4団体が同日、豊岡市で、データベース構築に向け協力する覚書を交わした。(阿部江利)

 プロジェクトには、同会のほか、東京大学地球観測データ統融合連携研究機構と東京大学喜連川研究室、中央大学保全生態学研究室が参加。東京大が管理し、地球環境の研究などに使われる「DIAS」というデータ解析システムを活用するという。

 元東大教授で、コウノトリ研究にも関わる鷲谷いづみ中央大教授(68)の呼び掛けで、昨年春から検討を始めていた。

 データベース化の仕組みは、まず市民が、スマートフォンのアプリやインターネットを使い、コウノトリを目撃した日時や場所、足輪の色や写真などを送る。そのデータを、日本コウノトリの会がチェックした上で間違いを除き、データベースに登録していく。

 データが集まれば、コウノトリの移動経路や目撃頻度なども、従来以上に詳しく分かるようになると期待されている。また将来的には、誰でもデータを使えるようにしたいという。市民参加型のDIASを使った生物多様性の研究は、日本で3例目。

 アプリは現在試作段階で、7月にも一般市民が調査に参加できるようになる。覚書を交わした鷲谷教授は「市民にも参加してもらうことが、生物多様性の研究には重要」とし、「日本のコウノトリに再生の兆しが見え始めた今、この状況を後世に伝えることが、科学的にも大きな意義がある」と力を込める。

 東京大学の安川雅紀特任助教(44)も「解析システムは、地球環境という大きな研究テーマのために使われているが、今回はとても市民に近い活用例だ」と評価する。コウノトリの会の佐竹節夫代表(68)は「住民自らが調査に関わることは、共生への大切な一歩となる」と話した。

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