但馬

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但馬御火浦の「獅子の口」=新温泉町
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但馬御火浦の「獅子の口」=新温泉町
竹野スノーケルセンター周辺=豊岡市
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竹野スノーケルセンター周辺=豊岡市

 夏だ! 海だ!

 海の青さと、複雑に入り組んだ海岸線や岩々。兵庫県但馬地域を象徴する絶景の一つと言える。これらが織りなす「山陰海岸ジオパーク」は、今年8月に大事な節目を迎える。再認定に向けた、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の審査が控えているのだ。ジオパークの記事では毎回、「はるか昔、日本列島が大陸から離れ、日本海ができた様子を物語る地形が多く残る」と説明してきた。では実際、どこにあるどの岩が“物語っている”のか。恥ずかしながら、細かくは知らなかった。いい機会だ。ギモンを解決しに行こうではないか。(阿部江利)

 山陰海岸ジオパークは、鳥取から兵庫、京都の3府県にまたがる、東西約120キロの広大なエリア。但馬では北但馬の3市町が含まれている。前編の今回はまず、そもそもジオパークについて、専門家に分かりやすく説明してもらおう。兵庫県立大講師の松原典孝さん(38)に聞いた。

 ■山陰海岸のジオパーク、何がすごいの?

 松原講師によると、3府県に共通する地球科学のテーマは「日本海の形成」だという。「日本海は、世界で最も新しい海の一つ。今の日本列島ができるまでに、火山が噴火したり湖ができたり、雨で土石流が起きたりと、地形が大変動を繰り返してきた過程が、この地域のあちこちで見られるのがすごいんです」。

 なるほど。ではその日本列島はどうやってできたのだろうか?

 説明によると、元々日本列島は、アジア大陸の一部だったという。ある時、アジア大陸がかなり強く水平方向に引っ張られ、東の端に割れ目が生じた。くぼみは徐々に広がり、そこに海水が入り込んで日本海ができ、割れて動いた岩盤が日本という島国になっていったそうだ。

 ふと疑問に感じたのは、そんなことがなぜ分かるのか、ということだ。

 「各地に残る岩や地層から、その土地が地球のどんな働きでできたのかが分かるんですよ」。松原講師が解説してくれた。つまり岩の種類や結晶の並び方を見れば、どこでどう固まったかが分かるし、地層には当時の川の流れや、地上を歩いていた動物の足跡も残っている。それらを分析すれば、地球の歴史が分かってくるという訳だ。

 ■日本列島の歴史

 ではさらに山陰海岸ジオパークに迫ってみよう。どこで何を見れば、日本ができる過程が分かるのか。古い時代から順番に教えてもらい、実際にその場所を訪ねてみた。

①大陸の時代

 日本が大陸の一部だったことをよく示しているのは、豊岡市竹野町の竹野スノーケルセンター周辺や、鳥取県岩美町の浦富海岸で見られる、白く美しい岩場という。この白さは、大陸にあるものと同じ「花こう岩」によるもので、他の海岸より白く輝いて見えた。

 「海だけでなく、豊岡市出石町や但東町でも花こう岩は見られますよ」と、松原講師。ふむふむ。ならばこの白い岩に触れば、昔の大陸にあった岩を触っているということでもあるのだろうか。

②日本海の誕生

 今から約2500万年前、日本列島誕生のハイライトが始まった。アジア大陸の東端が割れ、日本列島や日本海ができ始めたのだ。

 この時代を象徴する代表的な場所は、新温泉町にある名勝で、国の天然記念物にもなっている「但馬御火浦」。日本海ができる時に大陸に割れ目ができて、そこに地下からマグマがわき出し、さまざまな地形が作られていった。獅子が口を開けたように見える「獅子の口」と呼ばれる奇岩は、その時のマグマが固まった名残だという。何ともダイナミックだ。

 他にも豊岡市竹野町の「はさかり岩」、香美町村岡区の蘇武岳など標高の高い所で見られる魚の化石なども、この時期の活動を示す証拠だという。

     ◆

 -話がだんだん盛り上がってきましたが、行数が尽きてしまった。後編に続きます。

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