但馬

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八鹿鉄工の主力製品の一つ「コンバインカッター」。軽くて耐久性があり、農家からの信頼も厚い=養父市八鹿町朝倉
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八鹿鉄工の主力製品の一つ「コンバインカッター」。軽くて耐久性があり、農家からの信頼も厚い=養父市八鹿町朝倉
手植えと同じ感覚で植えることができる「にんにく植付機」=養父市八鹿町朝倉
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手植えと同じ感覚で植えることができる「にんにく植付機」=養父市八鹿町朝倉
粉体塗装を行う社員。ベテランと若手がペアを組み作業を進める=養父市八鹿町朝倉
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粉体塗装を行う社員。ベテランと若手がペアを組み作業を進める=養父市八鹿町朝倉
研究部長・石井真嗣さん
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研究部長・石井真嗣さん

 兵庫県但馬地域には、魅力的な企業がたくさんあります。その秘密を探るため、神戸新聞但馬総局の記者が、社会見学へ。真夏の仕事の現場に、いざ行かん!(桑名良典)

     ◇

 八木川沿いの本社第8工場。各部品を集めて組み合わせると、いかついフォルムが出来上がった。同社の主力製品で、稲刈り機の後ろに付けてわらを細かく裁断する「コンバインカッター」や「小型除雪機」など。点検を終えて出荷を待つばかりだ。

 研究部長の石井真嗣さん(48)は「いずれも長年研究を積み重ねてきた。農家が便利になるように、高齢者や女性が使いやすくなるように、と改良してきました」と胸を張る。

 例えば「コンバインカッター」。形や大きさが異なる4種類以上の刃が、2列に並ぶ。刃や軸の回転数の違いで、稲わらを細かく刻めるという。稲刈りシーズンを控え、現在は毎日50台が出荷される。国内だけでなく、韓国や台湾にも。日本の技術力に、自分まで誇らしい気分になる。

 隣のラインでは小型除雪機の点検が進む。最新型の特長を石井さんが説明する。「雪を取り込む除雪部分が、ローリングするように動く。雪にも硬軟があるため、動かすことで除雪がしやすくなる」

 また違う機械が目に飛び込んできた。「にんにく植付機」だ。ニンニクの国内生産量が伸びているため、売り上げも好調という。技術力に期待し、「収穫したサンショウの実から軸を取り、選別する機械がほしい」など、まだ見ぬ機体への要望も寄せられる。

 需要に応じ、さまざまな機械を作ってきた。気がつけば“かゆい所に手が届く”ような農業機械のバリエーションが広がった。

 現場を回ると、各所でコンピューター制御が主流。それでも工場内にはなお、手作業の現場も残る。

 作業員2人が、水溶性の塗料に浸しつつ電流を流して下地を作る工程を終えた金属板に、仕上げの塗装を施していた。「機械の表面塗装には、20年以上のキャリアがいる。農業にもおしゃれさが求められる時代。農機具も近年は、自動車並みの美しい仕上げが必要となっている」とベテラン社員は言う。最後の見学現場で、職人の心意気に熱く打たれた。

■「ものづくり社内でほぼ完結」石井真嗣・研究部長(48)

 設計から試作、農場での試験運転まで立ち合えるので楽しい。八鹿鉄工の「ものづくり」の多くが、社内で完結します。私自身も、タマネギを畑から拾い上げて、土を落として箱詰めまでする機械の開発に携わりました。多くの農家に喜んでもらえる商品開発が、今の仕事の醍醐味(だいごみ)です。新製品のアイデアは四六時中考えてます。なかなか出てきませんけどね。

【八鹿鉄工】(養父市八鹿町朝倉)1941年創業。当初は軍需品の下請け加工などを行っていたが、第二次大戦後の48年に「わら切機」を開発した。コンバイン用のカッターやタマネギ用オニオンピッカー、大豆脱粒機、小型除雪機などを手掛ける。2013年からはトマト栽培も始めた。主な取引先はヤンマーやヤンマー農機製造など。従業員177人。資本金5500万円。

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