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郷土の味「アユのなれずし」を今季も販売し始めた田中さん=香美町村岡区長瀬
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郷土の味「アユのなれずし」を今季も販売し始めた田中さん=香美町村岡区長瀬

 兵庫県香美町の矢田川で取れたアユを使った郷土料理、なれずし作りに取り組む「鮎のなれずし会」代表の田中勝英さん(62)=同町=が、村岡区内の道の駅2カ所で今季の販売を始めた。肝心のアユが過去最少の不漁に見舞われ、年々量の確保も難しくなる中、「伝統の味を絶やさぬよう、ほどほどにでも続けていきたい」と控え目に話す。(金海隆至)

 アユのなれずしは、香住区や村岡区では古くから冬の保存食として作られ、秋祭りや祝いの場でも振る舞われてきた。内臓を取って数日間塩漬けにした後、水で洗い、米飯で挟んでおけに重ね、落としぶたをして重しを乗せて作る。米によって1カ月~1カ月半かけて発酵させ、チーズのような香りがするのが特徴。

 「好き嫌いがはっきりと分かれる味。口の中に入れるとうま味が出て、10人が食べれば2人は好きになってくれる」と田中さん。日本酒の肴によく合い、自身は大人になってとりことなったという。

 作り手の減少に危機感を抱き、2015年、仲間2人と同会を発足させ、数量限定で販売を始めた。アユは毎夏、田中さんが刺し網漁で捕獲してきたが、今季は過去最少の約240匹しか取れなかった。海水温の上昇で稚魚が減少した影響などがあるとみられ、一定の大きさに成長した約180匹を商品化した。

 15年以降、捕獲量は年々減少しており、田中さんも「昔は数千匹取れた年もあったが…。期待しても仕方がない」と半ばあきらめ顔だ。ただ、来年からは地域の公民館で新たに作り方を指導する講座も企画しており、「ふるさとの文化が廃れない程度に、まだまだ頑張りたい」と意気込む。

 1匹約20センチで900円。道の駅「あゆの里矢田川」(村岡区長瀬、TEL0796・95・1369)と「村岡ファームガーデン」(同区大糠、TEL0796・98・1129)で販売している。

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