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養父市の旧家で見つかった野口雨情の直筆書。豊岡をうたっており、作品集などには載っていない新発見の詩とみられる=豊岡市出石町内町
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養父市の旧家で見つかった野口雨情の直筆書。豊岡をうたっており、作品集などには載っていない新発見の詩とみられる=豊岡市出石町内町

 日本童謡界の巨匠・野口雨情。豊岡市立美術館(豊岡市出石町内町)で開催中の「野口雨情展」をきっかけに、但馬で新たな直筆書の発見が相次いでいるが、今度は養父市で見つかった。しかも今回は、同展を開催する「出石民謡保存会」によると、「作品集には未掲載の豊岡がテーマの詩」とみられる“新発見”という。但馬で新たに見つかった直筆書はこれで三つ目となる。(秋山亮太)

 直筆書の所有者は、養父市の男性(62)。23日付の神戸新聞但馬版「日高で雨情の直筆書発見」の記事を読み、「うちにある掛け軸が、野口雨情作だと父に聞いたような気がする」と思い出し、確かめるため同保存会に連絡したという。

 直筆書は丸めた状態できり箱に入れられ、ほかの掛け軸と一緒に保管されていた。ふたには筆書きで「野口雨情」の名前も。縦約140センチ、横約30センチの長細い和紙に、「いふちやなけれと(いうじゃなけれど) 豊岡がなけりゃ 但馬国土は 真の闇」と書かれていた。男性によると、かつて父から「豊岡をうたったいい掛け軸を手に入れた」と聞いたが、受け継いでからは家に飾ることもなく、30年以上眠らせていたという。

 茨城県の「野口雨情記念館」元館長で、雨情について研究する清水常光さんは「雨情の筆跡です」と即答。しかも、雨情の作品の多くが掲載されている「定本 野口雨情」などの書籍には載っていない「新発見の詩」だとした。

 出石民謡保存会副会長の渋谷朋矢さん(44)は「研究家の注目を集めるすごい発見」と喜び、男性も「えらいもんが眠ってたもんだ」と驚いた。渋谷さんは「豊岡がなければ、但馬は真の闇だということは、裏を返せば但馬を照らす存在と読み取れる。たたえる内容では」と分析する。

 箱に書かれた「豊岡及城崎ニ来遊」などというメモの内容から、渋谷さんは「豊岡小唄がよまれた昭和初期に書かれた可能性が高い」と推測する。詩のリズムも、豊岡小唄と同じ「7、7、7、5調」になっている。丹波市柏原町で雨情が作った「柏原小唄」では、雨情が幻の1節を加え、直筆書を地元に送っており、「豊岡小唄の幻の節かも」と想像を膨らませる。

     ◇

 見つかった直筆書は、豊岡市で発見された「豊岡小唄」「田舎乙女」の掛け軸とともに30日まで、豊岡市立美術館の「野口雨情展」で展示されている。出石民謡保存会TEL0796・52・2185

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