但馬

  • 印刷
12年かけて制作してきた絵馬に、最後の「亥」の絵を描き加える坂田陽一さん=観正寺
拡大
12年かけて制作してきた絵馬に、最後の「亥」の絵を描き加える坂田陽一さん=観正寺
完成した十二支全てが描かれた巨大絵馬=観正寺
拡大
完成した十二支全てが描かれた巨大絵馬=観正寺

 兵庫県豊岡市気比の剪画作家、坂田陽一さん(69)が、地元の観正寺で12年かけて制作してきた、十二支の巨大絵馬を完成させた。7年前、病で一時意識不明になりながらも回復し、毎年1体ずつ干支を描き加えてきた。出来上がった絵馬は、大みそかと正月の三が日に、同寺の本堂に飾られる。(秋山亮太)

 縦約110センチ、横約150センチの木の絵馬に、「子」から「亥」まで順番に十二支の絵が並ぶ。図画集などを参考に坂田さんが絵柄を考え、1体ずつ約25センチ四方に収まるように描いた。民芸品のように丸みを帯びたカラフルなデザインで、例えば「寅」は招き猫のよう。また「戌」は、張り子のような姿になっている。

 坂田さんは同寺に剪画の作品を奉納していたことなどが縁で、15年ほど前から同寺の絵馬を描いていた。当初は翌年の干支を画面いっぱいに描いていたが、十二支の1番目「子」の年の前年となる2007年から、十二支全部を1枚に並べる絵馬の制作を始め、毎年1体加えるごとに年末年始に披露していた。

 制作は順調に進んでいたが、11年1月、「卯」を無事に描き終えた直後、突然の敗血症で倒れ、半月近く生死をさまよった。死を実感したことで「絵馬を描ききるまでは、あの世にいけない」と作品に懸ける思いは一層強まり、その年の末から再開。今年、最後となる筆を入れ、真っ白な「亥」の絵を描き込んだ。

 12年間制作を見守ってきたのが、同寺の田中俊雄住職(63)。坂田さんと30年来の友人で、親しみを込めて「悪友」と呼び合うほどの仲だ。絵馬の完成を見届け、「病を乗り越え、よく続けてこられた。彼が元気に描き続け、この日を迎えられたことがうれしい」と喜んだ。

 坂田さんは「絵馬から生きる目標をもらったおかげで、たくさんの作品を作り、いろんな方と出会えた。支えてくれた皆さんに感謝しながら、これからも創作に励んでいきたい」と話している。

但馬の最新
もっと見る

天気(1月22日)

  • 11℃
  • ---℃
  • 10%

  • 8℃
  • ---℃
  • 60%

  • 11℃
  • ---℃
  • 0%

  • 10℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ