但馬

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新しい年を迎えた1日朝。豊岡市の男性宅では家族10人がすまし汁に餅やニンジン、鶏肉などが入った雑煮を味わった=豊岡市
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新しい年を迎えた1日朝。豊岡市の男性宅では家族10人がすまし汁に餅やニンジン、鶏肉などが入った雑煮を味わった=豊岡市

 1日配信の記事「赤みそ、白みそに小豆ぜんざい… 但馬のお雑煮文化とは?」では、兵庫県但馬や周辺地域の実に多様な雑煮文化を紹介しました。今回は、いろいろな雑煮がある理由を調べました。さらに、但馬総局のデスクと記者計7人の、雑煮の思い出もご紹介します。

 日本の雑煮は、なぜ多様なのだろう。日本の食文化を紹介する福井県小浜市の「御食国若狭おばま食文化館」には、全国の雑煮を一覧にした常設展示がある。展示を紹介する図録によると、関西は「白みそに丸餅」、東日本をはじめ、関西以外の地域は「すまし汁に角餅」と大別できる。

 雑煮は室町時代に京都で誕生。白みそが登場するのは戦国時代末期で、昆布だしで煮た丸餅に里芋や大根を入れるのが一般的だったという。具は「円満に暮らせるように」と丸い輪切りに。

 雑煮文化は京都から江戸に伝わり、江戸時代に入ると参勤交代によって江戸から全国へと拡大。江戸中期以降にすまし汁になり、「敵をのす(討つ)」として、のし餅を切った角餅が使われるようになった。

 同館によると、福井県でも「丸餅に赤みそ(米みそ)、具なしで黒砂糖をのせる」「京都寄りは白みそ」などの南北差や、混在があるという。

 「福井なら『鯖街道』や北前船などの影響も考えられ、人の往来の歴史が反映されているのかも」と同館の担当者。「中身は違えど、『今年も1年、みんなが無事で暮らせますように』との願いは、時代を経ても変わらない」とする。

【但馬総局のデスクと記者計7人の、雑煮の思い出】

■小日向務:長野県の実家では、ハクサイやニンジン、鳥肉などが具だくさんに入ったすまし汁で、角餅だった。一方、豊岡市出身の妻が作るのは、すましのだし汁に丸餅を入れ、かつお節をかけるだけのシンプルなもの。結構、両極端な雑煮を食べてきたと思う。ただ、まだみそ味を食べたことがない。全国には特産品を使った雑煮も多いようで、それらもいつか味わってみたい。

■長谷部崇:私の実家の正月は、すましと白みその1日交代制だ。母方の祖父母は広島出身で、豆腐、大根、水菜、里芋など具だくさんのすまし。大阪育ちの母が結婚前後から、ニンジン、かまぼこ、ホウレンソウなどを入れた白みその関西風も作るようになったらしい。私が育った三重県北部は、すまし仕立てで餅以外は菜っ葉だけ。母は昔、そのシンプルさにカルチャーショックを受けていた。

■金海隆至:私の母の雑煮は白みそ仕立て。丸餅に大根、ニンジン、こんにゃく、油揚げにかしわが入り、「甘くこくがあっておいしい」と、小さい頃から楽しみだった。母は宝塚市出身の7人きょうだい。その味は、大家族の好みを反映させた祖母から受け継いだようだ。一方、三木市吉川町出身の妻の実家は合わせみそ派。幼い息子2人が両家の伝統をどう継承していくのか。今から楽しみ。

■吹田 仲:名古屋出身の私だが、実は名古屋の雑煮をよく知らない。というのも、父は三重県、母は東京都の出身。正月は両親の地元の雑煮が交互に出てきたからだ。1、3日は大根とサトイモのみの具で白みそ、2日は鶏肉やかまぼこ、大根が入り、三つ葉が乗ったすまし。小さな頃はすましが好きだったが、最近は白みその良さが分かってきた。関西が長くなってきたからだろうか。

■秋山亮太:雑煮はいつも、城崎温泉街にあった祖父母の家で、親戚たちと囲む料理の一つだった。白みそのつゆに、とろとろになるまで煮込まれた丸餅。ひとつまみ添えられた削り節の香りに、一年の始まりを感じた。しかし、もちが苦手の私が雑煮を食べていたのは、小学生ぐらいまで。最近は元旦から白米片手におせちを食べている。今年は久しぶりに、あの素朴な味を楽しもうか。

■阿部江利:私は「播磨っぽくない」と言われるとうれしい姫路生まれ。姫路城下町の外れで育った。両親とも播磨だが、実家の雑煮は三が日で味が違い、元日は白みそ、2日はすまし汁、3日は合わせみそ。焼いた丸餅に、里芋や金時ニンジン、三つ葉、鶏肉が入っていた。今まで白みそ派だったが、但馬でとち餅愛に目覚めた。今年はとち餅のぜんざいをたらふく食べたいな。

■桑名良典:亡き父親は長く、宍粟市にある農協から、そうめんとみそをお取り寄せしたり、中元で贈ったりするのが楽しみの一つだった。それゆえにわが家では、地域色豊かな「ご当地みそ」に長く親しむように。雑煮は、親戚が作った丸餅に大根、ニンジンが定番。今年は養父市八鹿町で作り続けられてきた在来大豆、「八鹿浅黄」を使ったみそ仕立ての雑煮で一年のスタートを。

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