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受け継がれることが決まった浜坂駅の駅弁「かに寿し」をアピールする柳本雄基さん(左)と米田雅代さん=JR浜坂駅前
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受け継がれることが決まった浜坂駅の駅弁「かに寿し」をアピールする柳本雄基さん(左)と米田雅代さん=JR浜坂駅前

 JR浜坂駅(兵庫県新温泉町浜坂)の駅弁として親しまれ、今年1月に生産販売を終了した米田茶店の「かに寿し」が、神戸市東灘区の弁当製造販売「淡路屋」に受け継がれることが決まった。包み紙などもほぼ以前のまま復活する予定。「駅弁の日」の10日からJR豊岡駅や城崎温泉駅などで販売する。(小日向務)

 浜坂駅前にある米田茶店は同駅開業時の1911(明治44)年、駅弁の製造販売を始めた。58(昭和33)年から生産している「かに寿し」は人気商品だったが、同駅の売店閉鎖や近隣区間の車内販売が終了し、売り上げが減少したため、今年1月に販売を終えた。同駅前の道路改良工事が予定されており、今夏ごろには店も閉めるという。

 新聞記事で生産中止を知った淡路屋の柳本雄基取締役(37)が電話で連絡を取り、かに寿しの継承を持ち掛けた。在来線を中心に車内販売が減少し、以前は全国で400業者以上あった駅弁店が今では100業者を割っている。「このままでは食文化としての駅弁に元気がなくなる。認知もされなくなってしまう」と危機感を抱いていたという。

 淡路屋はレシピを伝えられた上で、試作を繰り返した。酢飯の味、カニ身や錦糸卵、魚肉おぼろなど具材の処理、全体のバランスなど、長年作ってきた米田茶店の従業員らにも味わってもらって調整し、約2カ月かけて味を再現した。

 同店がこだわってきた香美町香住区産のベニズワイガニや同区内のメーカーが製造する酢なども使用。包み紙も原材料名や製造者などの部分を除いてそのままで「明治44年創業 米田茶店」の名前も残る。但馬の2駅のほか、JR神戸、新神戸、西明石、芦屋の各駅にある直営販売店などで販売する。1100円。

 同店経営者の米田雅代さん(61)は「味を再現してもらった上、歴史も受け継いでもらった。これ以上ない幸せ」と喜ぶ。淡路屋の柳本取締役は「味だけでなく、思いも含めて引き継ぎたい。東京駅にある全国の駅弁販売のコーナーにも出品したい」と話している。

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