但馬

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羽根飾りを付けた米先住民男性の顔を思わせる「鷹の巣島」(右)
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羽根飾りを付けた米先住民男性の顔を思わせる「鷹の巣島」(右)
【左】朝日に反射して海面が五色に輝くとされる「五色洞門」【右】鷹ノ巣島の裏側からは布を巻いた女性の顔のように見える
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【左】朝日に反射して海面が五色に輝くとされる「五色洞門」【右】鷹ノ巣島の裏側からは布を巻いた女性の顔のように見える
【左】岩の間に挟まれた「はさかり岩」。漁師らは「落ちない岩」と命名し、受験や就職試験の合格祈願に役立てるという【右】観音様が海に向かって合掌しているように見える「観音岩」
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【左】岩の間に挟まれた「はさかり岩」。漁師らは「落ちない岩」と命名し、受験や就職試験の合格祈願に役立てるという【右】観音様が海に向かって合掌しているように見える「観音岩」
【左】香住海岸一の名勝とされる「鎧の袖」【右】荒波による浸食で二つの穴が開いた「めがね島」
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【左】香住海岸一の名勝とされる「鎧の袖」【右】荒波による浸食で二つの穴が開いた「めがね島」
【左】海上に浮かぶ「白石島」【右】白い牛が背を向けて寝そべるような「白牛岩」(右)
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【左】海上に浮かぶ「白石島」【右】白い牛が背を向けて寝そべるような「白牛岩」(右)

 山陰海岸ジオパークの中心地、香住海岸の絶景スポットを、漁師ら5人が操舵する小型漁船で巡る「かすみ海上ジオタクシー」が5月1日、香住漁港東港(兵庫県香美町香住区境)を発着場に運航を始める。地元で3年ぶりに復活する遊覧船事業とあって、観光関係者の期待も大きい。太古からの地殻変動や日本海の荒波が生み出した自然の造形美と迫力を、一足早く体感した。(金海隆至)

 東は「かえる島」から、西は世界最大級の海食洞「釣鐘洞門」まで、東西約10キロ圏内の海域に10カ所以上の見どころがある。波の穏やかな天候に恵まれた日、まずはアワビなどの養殖を手掛ける嶋崎冨二男さん(57)が船長を務める「美嶋丸」(定員5人)に乗り込んだ。

 駆け足ほどのスピードで東へ進み、かつて北前船の寄港地として栄えた今子浦の沖合へ。初めに見えてくるのが「白石島」だ。観音様が海に向かって合掌しているような「観音岩」や、岩の間に挟まれた「はさかり岩」といった奇岩が続々と現れる。

 島の北側にある「白牛岩」は、背を向けて寝そべる牛に似た形がユーモラス。「クルーズ後は、ぜひ村岡や小代で黒い但馬牛もご賞味ください」と、嶋崎さんの語り口も滑らかだ。運航開始に向け、昨年から接客やガイドの講習を仲間たちと受講してきたという。

 次は隣の「黒島」へ。朝日に反射して海面が五色に輝くとされる「五色洞門」に船が入る。ぽっかりと口の開いた上空をイワツバメが飛び交う中、紺碧からエメラルドグリーンへと海の色が変化する境界が目の前に現れた。

 嶋崎さんは「われわれも初めて洞門に近づいた時は美しい景観に驚嘆した。その感動を伝えたい」と力を込める。

 いったん漁港に戻り、「真優丸」(定員4人)に乗り換える。民宿を経営し、シーカヤックのクラブも主宰する西本庄作さん(62)の案内で西へ向かった。

 香住海岸一の名勝とされる国指定天然記念物「鎧の袖」は高さ約65メートル、幅約200メートル、角度70度の断崖。マグマが冷え固まる際、縦方向と横方向に伸びた岩壁の割れ目が垂直に交わり、武士の鎧の「おどし」のように見えることからこの名が付いたという。海に切り立つ姿が壮観だ。

 鎧の袖の延長線上にあり、岩床が荒波に浸食されてできた「鷹の巣島」は「インディアン島」とも呼ばれる。北側を通ると米先住民男性の荒々しい横顔を想起させるが、南側に回ると「布を巻いた優しげな女性の顔に変わる」と西本さん。自然の雄大な“彫刻作品”だ。

 その後も、岩の割れ目が羽を広げたクジャクのように見える「くじゃく洞門」や、奥行きの深い「衣笠洞門」に次々と近寄り、細い岩穴をくぐり抜ける探検気分を味わった。

 西本さんは海上タクシーの魅力を「小回りが利く小型船を使うから、(3年前に休業した遊覧船)かすみ丸では行けなかった地点まで近づける。香住の奥深さをとことん堪能できる」と胸を張る。

 乗船を待つ間や帰港後は、岡見公園(同町香住区一日市)内の元料亭を改装した喫茶&レンタルスペース「岡見」もお薦めだ。日本海を一望し、熱いコーヒーを飲めば旅情が深まることだろう。

     ◇     ◇

【かすみ海上ジオタクシー】香住漁港東港を発着場に3コースを設けた。白石島や黒島などを巡る30分=3千円(3歳~中学生は2千円)▽鎧の袖や鷹の巣島、くじゃく洞門、衣笠洞門などを巡る60分=4500円(同2500円)▽釣鐘洞門や余部埼灯台を含めた見どころすべてを巡る90分=6千円(同3千円)。3歳未満は乗船不可。予約は専用のホームページに希望の日時やコースなどを入力するか、各船長に直接電話する。かすみ海上タクシー事業協同組合TEL080・2434・0001

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