但馬

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工事が進む新駅舎(左奥)と、野ざらしとなったホームを利用する観光客=JR柴山駅
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工事が進む新駅舎(左奥)と、野ざらしとなったホームを利用する観光客=JR柴山駅
工事が進む柴山駅の仮設待合所=JR柴山駅
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工事が進む柴山駅の仮設待合所=JR柴山駅
解体される前の旧木造駅舎=2018年11月、JR柴山駅
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解体される前の旧木造駅舎=2018年11月、JR柴山駅

 JR山陰線柴山駅(兵庫県香美町香住区浦上)で昨年秋から建て替え工事が進む駅舎の完成が大幅に遅れ、地元の住民や観光関係者がやきもきしている。当初は今年5月下旬の予定だったが、現在も工事中で、年内の完成は難しいという。木造駅舎解体後、野ざらしとなったホームで2度目となる冬の到来に、利用者からは「一体いつになったら完成するのか」「雪が降ればさらに不便だ」などと戸惑う声が相次いでいる。(金海隆至)

 柴山港漁業協同組合史などによると、食糧難だった戦後、柴山港で水揚げされた海産物を京阪神へ出荷するために1946年秋、貨物専用の線路が引かれたことをきっかけに、翌47年6月、佐津-香住駅間に同駅が新設された。

 46年の建設だった木造駅舎は老朽化が激しかったため、規模を縮小し、平屋のコンクリート製駅舎(約11平方メートル)に建て替えることが決まった。昨年10月に解体を始め、11月下旬に終了。敷地内には仮設の待合所が置かれるのみとなった。

 しかしその後、工事は一向に進まぬまま。JR西日本福知山支社によると、同じ施工業者による居組駅(新温泉町居組)の建て替えが今年3月まであり、4~8月には柴山駅新駅舎の玄関スロープの設計を見直したことで「全体的なレイアウトの変更が発生した」とする。工事は8月末に再開。今月中に新駅舎を建設し、外構を整えて来年1月初旬の完成を目指すという。

 この間、工事が遅れた理由を住民に説明する機会はなく、地元の受け止めは複雑だ。柴山駅近くで旅館を営む柴山観光協会会長の藤原由一朗さん(59)は「駅舎が取り壊されてから、何も進展のない時間が長かった」と不満げ。「仮設待合所は狭く、ホームに屋根がないから、急にしぐれると利用する中高生や観光客はぬれっぱなし。宿の常連客は一様に驚いている」と話す。ほかの民宿関係者も「一冬ならまだしも、二冬にまたがるなんて」とあきれる。

 一方、待望の駅舎完成を見据え、記念式典の開催を計画する動きも。区長を務める柴田章二さん(60)は「工事は随分遅れたが、歴史が刻まれた駅だけに、JR側も協力して式典に出席してもらいたい」と話している。

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