新型コロナウイルス感染拡大のため休校している兵庫県豊岡市内の小中学校で12日、週1日の「登校可能日」が始まった。子どもたちは常に距離を空けるなど感染防止に気を付けながら、仲間との約1カ月ぶりの再会を喜んだ。(石川 翠)
登校可能日は、火-木曜のいずれか1日を学校ごとに設定。1クラスが21人以上になる場合は2日間に分ける。感染を心配して登校しない場合も欠席扱いにせず、カリキュラムの授業も行わない。
この日、中筋小学校(同市土渕)では午前7時半ごろから、児童が手をつながずに集団登校。6年の男児(11)は「道端に生えていた虫のような形をした植物を1年生に見せてあげた」といい、女児(11)は「通学路が懐かしく感じた。友達とたくさんしゃべりたい」と話していた。
げた箱では密集しないように、靴を履き替える順番を待つ印を床に貼り付けた。教室では机の間隔を広げるため、一部の机が通路側にはみ出しているクラスも。担任教諭が健康チェックや家での過ごし方の聞き取りをした後、家庭学習の課題の説明や、グラウンドでの軽い運動などを行った。
5年生の教室では男性教諭が「当たり前だった学校生活が特別なことになってしまいました。久しぶりの時間を大切に過ごしましょう」と語り掛けた。学校再開後の楽しみを尋ねられた児童たちは「家庭科で縫い物をしたい」「自然学校が楽しみ」などの声を上げていた。
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