但馬

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千度参りで社殿の周りや参道を歩き回った住民たち=豊岡市田結
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千度参りで社殿の周りや参道を歩き回った住民たち=豊岡市田結

 1925(大正14)年の北但大震災から95年を迎えた23日、円山川河口の震源に近い兵庫県豊岡市田結(たい)地区の八坂神社で、地元住民による「千度参り」が行われた。集まった約25人が社殿の周囲などを延べ千回巡り、犠牲者の鎮魂と地域の安全を願った。(金海隆至)

 北但大震災は当時の最大震度6を観測。豊岡市内の約2540戸が全壊・全焼し、420人が犠牲となった。漁村の田結地区では83戸のうち82戸が全半壊し、倒壊家屋の下敷きで7人が亡くなったが、過去に大火に見舞われた経験から、迅速な消火活動を優先させた結果、火災による犠牲者は出さなかったという。

 地域で古くから続く千度参りは、成人式と台風来襲期に当たる「二百十日」の日に加えて、防災の教訓を次代に引き継ごうと震災発生日に行っている。

 住民らは午前5時半ごろから、高台にある境内に続々と姿を見せた。例年より人数が多かったため、社殿の周囲と参道に分かれて1列で歩き、1周や1往復するたびに、手にした細い木札を木箱に入れ、約30分間で千本を収め終わった。毎年訪れるという主婦(68)は「高齢化で朝晩2回の見回りはなくなったけど、防火の伝統は絶やすことなく守っていきたい」と話した。

 森本博区長(60)は、日本海沿岸部の地震に備え、「普段より強く、長い揺れが起きれば、津波が短時間で到達する恐れがある。まずは自らの命を守ることを優先した避難訓練を実施したい」と語った。

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