但馬

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庭を乱舞していた光景を思い出す藤本義性住職=楽音寺
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庭を乱舞していた光景を思い出す藤本義性住職=楽音寺
巣穴が見られなくなった境内の庭=楽音寺
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巣穴が見られなくなった境内の庭=楽音寺
全盛期には庭一面に巣穴が見られた=昭和後期ごろの楽音寺(楽音寺提供)
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全盛期には庭一面に巣穴が見られた=昭和後期ごろの楽音寺(楽音寺提供)

 ウツギノヒメハナバチの日本一の生息地ともいわれた兵庫県朝来市山東町楽音寺の楽音寺で、今年はその姿がほとんど見られなくなっている。かつては初夏に数万匹が乱舞する光景が見られたが、今年確認できた巣穴は3、4カ所のみ。藤本義性住職(66)は「庭の土の質が悪化した可能性がある。近隣のきれいな土に移ったのでは」と話している。(竜門和諒)

 ハナバチの一種で、体長1・0~1・3センチ。ウツギの花が咲く5月下旬~6月中旬ごろ、花粉と蜜を求めて地中の巣穴から顔を出す。同寺の真砂土の庭は水はけや通気性が良く、営巣に適していたため、土が盛り上がった巣穴が庭一面に広がり、個体数はシーズン全体で20万~30万匹ともいわれた。

 藤本住職によると、地上から50~60センチ程度の高さを飛ぶため「ひざくらいの高さまでハチの層ができているように見えた」という。1984年に県が600平方メートルを「ウツギノヒメハナバチ群生地」として天然記念物に指定。毎年のように新聞やテレビに取り上げられ、初夏の訪れを告げる風物詩となっていた。

 しかし、80年代から徐々に生息数が減少。体液による土の固化や死骸によるかびの発生など、長年の群生によって土壌の質が悪化した可能性があるという。約20年前には当時の山東町教育委員会が3年かけて土の一部を入れ替え、一時的に生息数が回復したが、長くは続かなかった。

 昨年までは少ないながらも巣穴が庭一面に見られたという。藤本住職は「本来なら今頃がピーク。これだけいないのは経験がない」と驚く。

 一方、別種の「チビヒメハナバチ」が急増。5年ほど前までは庭の隅に巣を作るだけだったが、今年は庭全面に巣穴が広がり、4月には数百匹が飛んでいたという。

 藤本住職は「自然のことで見守るしかないが、もう一度かつての光景が見たい。何十年かして自然に土壌が浄化されたら、また戻ってきてほしい」と期待を込めている。

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