但馬

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記者会見に応じる江崎保男園長(中央)ら=県立コウノトリの郷公園
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記者会見に応じる江崎保男園長(中央)ら=県立コウノトリの郷公園

 今年は野外で暮らすコウノトリが200羽に到達し、東日本で初めて栃木県でひなが巣立ち、繁殖地が全国7府県に広がったほか、但馬では兵庫県朝来市で初めて繁殖に成功した。このほど定例記者会見を開いた県立コウノトリの郷公園(豊岡市祥雲寺)で、江崎保男園長や大迫義人エコ研究部長らが、現状や今後について語った。(聞き手・阿部江利)

 -今年の繁殖状況は。

 「全国で56羽(うち県内は31羽)が巣立ち、産卵したペアも28と過去最多だった。野外には9月1日時点で225羽。初放鳥から12年かかって100羽を超えたが、そこからわずか3年で200羽に届いた。徳島や島根、福井県など各地で毎年繁殖に成功できるようになり、豊岡周辺ではない土地で生まれ育った鳥のペアも誕生した」

 -何羽まで増えれば安心か。

 「日本で一度絶滅した鳥を復活させようとしているため、数が増えることは大事だが、何羽いればいいとも言えない。千羽いても病気などで極端に数が減っては大変。環境変化に対応できる『遺伝的多様性』が不可欠だ。今、野外にいる鳥は人が育てた鳥の子孫で、“家系”は限られている。日本にない遺伝子を持つ国外のコウノトリを飼育して繁殖させ、野外に放すことも検討する」

 -新しく分かったことは。

 「コウノトリは3歳以上で成熟すると考えられているが、今年は栃木県で2歳雌が初めてひなを巣立たせた。また、鳥取市生まれの1歳雄が昨冬、中国・浙江省に渡った。韓国に飛んだ例はあるが、中国は初めて」

 -どんな研究をしているのか。

 「日本の野外コウノトリにはほぼ全て個体識別用の足輪が付いている。発信器付きの鳥もおり、どこでどんな生活をしているかを追える鳥もいる。例えば、繁殖する前の若い頃に全国各地を放浪し、相手を見つけてその場に定着すると分かってきた。今では放鳥コウノトリの玄孫世代が生まれたが、世代更新もバランス良く進んでいる。世界的にも貴重な情報だ」

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