但馬

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細かく作り込んだ菊の花が美しい作品を持つ山本和則さん=虹洋陶苑
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細かく作り込んだ菊の花が美しい作品を持つ山本和則さん=虹洋陶苑
アクセサリーやマグネットなども並ぶ=豊岡市出石町八木、虹洋陶苑展示場
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アクセサリーやマグネットなども並ぶ=豊岡市出石町八木、虹洋陶苑展示場
先代の山本耕太郎さんが手掛けた磁器七宝の飾り皿=虹洋陶苑展示場
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先代の山本耕太郎さんが手掛けた磁器七宝の飾り皿=虹洋陶苑展示場
神戸新聞NEXT
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 出石焼で主に明治時代に制作された緻密な細工を施した作品の復刻に、窯元「虹洋陶苑」(兵庫県豊岡市出石町谷山)の陶芸家山本和則さん(59)が挑んでいる。高級車のディーラーの店舗に飾られるなど、高い芸術性が評価される一方、時計やアクセサリーなど身近な商品も手掛けており、出石焼の可能性を広げようと模索を続けている。(阿部江利)

 「雪よりも白い」「磁器中の磁器」と評され、出石そばに使われる白い食器としてのイメージが強い出石焼は、江戸時代後期、出石藩で原料となる陶石が発見され、本格的に生産が始まったとされる。明治以降、万国博覧会への出展や、輸出を目指して純白を生かした緻密な作品が作られて名声を高めたが、大正時代以降、飾り細工作品は減っていた。

 虹洋陶苑の2代目の山本さんは、出石焼の窯元でつくる「出石焼陶友会」の会長を務める。地元の高校を卒業後、大学進学を機に京都に出て、窯元などで修業。24歳で帰郷し、出石焼を守る道を歩んできた。

 飾り細工は、15年以上前に亡くなった先代の父耕太郎さんが古い作品を見ながら、バラなどの花を付けた磁器七宝の飾り皿などを作ったのが始まり。一緒に作りながら技術を教わったが、細工に手間がかかるだけでなく、焼き上げた時に成功するとも限らず、制作する機会がなかったという。

 花をあしらった陶板や急須のほか、新型コロナウイルス感染拡大の影響で時間にゆとりができたのに合わせ、花瓶も制作。いずれも細かく作り込んだ菊の花をあしらい、焼き上げる。山本さんは「過去の名品ほど緻密にはできないが、技術があるからにはチャレンジしてみたかった」と話す。

 ピアスや髪留め、香立てなどの雑貨は、美大卒の妻尚子さんが発案し、絵付けも担う。かわいらしい動物やイラストに加え、手頃な価格設定で若い女性らに人気という。

 出石焼を買い求める人の多くは観光客だが「地元の住民にも手に取ってもらいたい」と山本さん。「古いものを受け継ぐのが伝承、その時代時代に何が求められているかを考えるのが伝統で、どちらも大事。磁器産地としての歴史の中で生かされている以上、絶やすわけにはいかない」と将来を見据える。

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