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山下清が描いたペン画「花火」を寄贈する谷亨二理事長(右)と生徒会長の田尻響さん=村岡高校
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山下清が描いたペン画「花火」を寄贈する谷亨二理事長(右)と生徒会長の田尻響さん=村岡高校

 村岡高校(兵庫県香美町村岡区村岡)で大学に進む卒業生に返済不要な奨学金の給付を続けてきた「谷信一郎(のぶいちろう)育英事業」が半世紀の歴史に幕を閉じることになり、同校で13日、記念の式典が開かれた。同事業の谷亨二理事長(63)ら関係者が、放浪の画家、山下清(1922~71年)が描いたペン画「花火」を学校に贈呈。「絵画を通じて、事業の歴史を生徒や教諭らが後世に語り継いでほしい」と話した。(末吉佳希)

 事業は、同町出身で谷理事長の大叔父にあたる弁護士、谷信一郎さんが1971年に始めた。大学進学を望み、経済的援助を必要とする生徒の中から、成績に加えて「品行方正」や「身体強健」などの観点で毎年数人を選考。大学を卒業するまで年間12万円を無償で給付してきた。本年度の3年生を含め、50年間での奨学生は58人に上るという。

 財源としていた信一郎さんの寄付金が残りわずかとなったため、今春の理事会で本年度での終了を決めた。

 山下清のペン画「花火」は、オレンジや赤、青など大輪の花火を川沿いで眺める観客や屋形船などが素朴なタッチで描かれている。「事業を続けてこられたのは平和な日々があったから」という関係者の思いにぴったりと、東京の画廊で見つけ、約200万円で購入した。

 この日、体育館で開かれた式典で作品を受け取った生徒会長の2年田尻響さん(17)は「細部まで丁寧に描かれていて、色使いもきれい。絵を見るたびにこれまでの援助を思い出したい」と謝意を述べた。

 作品は当面、校長室前に展示される予定。

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