兵庫県朝来市生野町黒川、黒川温泉で働く地域おこし協力隊員の西村知亜さん(46)が、来年夏の任期満了を見据え、同温泉近くの自宅に菓子工房「そらしーど」を作った。市内で採れた野菜を練り込んだ沖縄の揚げ菓子「サーターアンダギー」を同温泉で販売しており、西村さんは「無農薬野菜を使い、体にも優しい。コーヒーと一緒に楽しんで」とアピールしている。
大阪市淀川区出身の西村さんは2018年7月に協力隊員に就任。同区の沖縄料理店で10年勤務した経験があり、そこで沖縄料理の腕を磨いたという。
通常のサーターアンダギーは小麦粉から作ることが多いが、西村さんは小麦粉アレルギーがある長女でも食べられるように米粉から作る。移住を機に黒川地区の住民に振る舞ったところ好評だったことから、販売を決めた。
朝来市で採れた無農薬のカボチャやサツマイモを練り込み、空気を多く含ませて揚げることでふんわりと仕上げる。大きさも通常より小さめで、子どもでも楽しめる。工房名は空と種(シード)を合わせた造語で「太陽と大地の恵みを大事に」との思いを込めた。
来年4月には自宅を改装し、沖縄料理やデザートを楽しめるカフェの開業も目指す。西村さんは「地元農家など多くの人に支えられて販売にこぎつけた。黒川温泉に来たらぜひ食べてほしい」と話している。
80グラム入り300円。調理は週1~2回で、売り切れ次第終了。そらしーどTEL080・9540・4638
(竜門和諒)
