兵庫県豊岡市但東町薬王寺の住民でつくる「薬王寺森林グループ」が、神戸市中央区の生田神社に納めるしめ縄づくりを進めている。本殿に掲げられる大きなしめ縄を、10人のメンバーが息を合わせてねじり上げ、仕上げに入っている。
同グループは地域の山林の伐採や手入れに取り組む。2007年から正月飾りの「杉盛り」を生田神社に納め、12年からはしめ縄も依頼を受けている。
しめ縄には、地元の約500平方メートルの水田に稲の苗を植え、9月に刈り取って天日干しをしたわらを使用。今年はよく乾燥しているという。
1本直径21センチの縄を3本編みにするしめ縄は長さ5メートル。わらの束を継ぎ足しながら、「せいのっ」と掛け声に合わせて2人がかりでねじり上げる。初参加の男性(68)は「タイミングを合わせるのが大事。どんどん形になっていくのが面白い」と話す。
細縄などとともに12月中旬に納入する予定。グループ世話人の植田安雄さん(78)は「初詣に訪れる多くの人に見てもらえれば」と話していた。(石川 翠)
