北近畿随一のフジ、寂しい見頃 コロナ禍で閉園

2021/04/29 05:30

開花が進むフジの様子を確認する岩井政信さん=白井大町藤公園

 フェンスの門が閉じられ、だれも見ることができない公園の中で、鮮やかなフジの花がひっそりと見頃を迎えている。 関連ニュース 「コロナ禍で酒が悪者のように…」 苦境の県酒販組合、協力金支給を要望 コロナ禍、ツツジがひっそり見頃に 神戸・相楽園 コロナ禍、念願の挙式 播磨国総社が神前式プレゼント

 兵庫県朝来市和田山町白井の白井大町藤公園。北近畿随一のフジの名所として知られる同公園の「藤まつり」が中止に。29日~5月12日の予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大に伴う緊急事態宣言発令を受け、2年連続で見られなくなった。
 同公園は1999年に開園。約7千平方メートルの土地に9品種約150本が植えられ、噴水を中心に長さ約500メートルの藤棚が整備されている。毎年、藤まつりの時期に有料で公開され、同公園管理組合に所属する地域住民約50人が協力して草刈りや枝切り、花摘みなどを1年間続ける。
 例年は飲食の屋台も並ぶが、今年は感染症対策のため出店の取りやめを事前に決めて、接触を避けるため飲料の自動販売機を新たに設置するなど開園準備を進めていた。
 岩井政信組合長(72)は「今年こそはと1年かけて準備していたが、泣く泣く開園を諦めた。楽しみにしていた多くの人に見てもらえなくて残念」と話している。(竜門和諒)

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