カニ観光盛り上げへ「ソムリエ」ら論議 食と体験融合テーマに 新温泉

2021/06/25 05:30

田中優子さん(中央奥)の意見を聞く旅館や民宿の関係者ら=浜坂多目的集会施設

 兵庫県新温泉町で活動するカニや観光の専門家「かにソムリエ」向けの研修会が、同町浜坂の浜坂多目的集会施設で開かれた。リクルートで旅行雑誌「じゃらん」のご当地グルメ開発などを手掛ける田中優子さんを講師に迎え、約20人が「グルメと地域での体験の融合」をテーマに意見交換した。 関連ニュース 有馬名物は年間700万枚のメガヒット 炭酸せんべい誕生の裏には「毒水」と恐れられた井戸水があった!  特産・山田錦の純米吟醸酒が香るしっとりケーキ 「吉川温泉よかたん」が初の独自商品 【~4月3日】優美たたえ、江戸期のひな人形 時代映す60点展示 城崎の土産物店「花兆庵」

 かにソムリエ制度は2007年に創設。同町の旅館や民宿の経営者、水産会社の関係者ら約50人以上が認定されている。今回の会合は、新型コロナウイルス感染拡大などに対応し、「新たな価値の創造で地域を盛り上げよう」と開催した。
 この日は、かにソムリエのファンやリピーターづくりについて協議。田中さんは「『食べる』という行為をソムリエがガイドすること」を重視し、「カニ料理の食べ方や歴史を伝える『かに読本』を町内の旅館や民宿で配布しては」と提案した。
 また、旅行者に「プチかにソムリエ」となって口コミで情報拡散してもらう案もあり、筆記テストや認定証の発行が可能かどうかなどを具体的に議論した。
 同協会の沼田宏一会長は「新しいファンを増やす絶好の機会。知恵を絞り、地域の活性化につなげたい」と話した。(末吉佳希)

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