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「香美町まちなか移住相談室」の専従相談員を務める伊藤達巧さん=香美町香住区香住
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「香美町まちなか移住相談室」の専従相談員を務める伊藤達巧さん=香美町香住区香住
DJとしても活動する伊藤達巧さん=今年6月、香美町村岡区大笹
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DJとしても活動する伊藤達巧さん=今年6月、香美町村岡区大笹

 兵庫県香美町は今年5月、同町香住区の市街地の一角に「香美町まちなか移住相談室」を発足させた。同町での暮らしに憧れを抱いているけど、仕事や住まいなどリアルな生活の実態を想像できない-。移住希望者のそんな不安を解消しようと、専従相談員が居住地域との橋渡し役を担う。地元出身で相談員を務める伊藤達巧(たつよし)さん(27)は、「住み始めた先にあるギャップを減らし、ネットの情報だけでは知り得ない、地域の住民や場所をつないでいきたい」と意気込んでいる。(金海隆至)

 人口減が進む同町では2016年度から、移住定住対策として、空き家の活用やウェブサイトを通じた情報提供などを本格化。しかし一方で、大学や大企業がないため、進学や就職期を迎える10~20代の転出率は高い。就きたい仕事や住まいが見つからないといった理由が、I・Uターンを妨げる壁にもなってきた。

 そうした移住に伴う暮らしの課題の解決を目指し、同町は本年度、町内のレンタルスペースを借りて専従相談員を置いた相談室を立ち上げた。空き家の登録物件や各種補助制度などを紹介する部署とは別の窓口として連携を図る。

 相談員の伊藤さんは香住高校時代、ボランティア部に所属。子どもと関わることが好きで、豊岡短期大学を経て同町の幼稚園教諭になった。社会人となって他地域の住民との交流が深まると、海と暮らす「香住」、文化香る「村岡」、美しい里山「小代」と、地域性の異なる旧3町が合併してできた香美町の魅力に改めて気付かされたという。

 昨年秋、同町が相談員のなり手を探していると知り、今年3月に幼稚園を退職。新たに県版「地域おこし協力隊」の地域再生協働員として採用された。「移住定住の仕事に携わりながら、ぼく自身がもっと地域のことを知り、関わりたいと思った」と話す。

 DJとしても活動。地元で音楽フェスティバルを主催してきた経験もあり、「外から町に来る人が増えることは刺激になる。関係人口の拡大にも貢献したい」と夢を膨らませる。

 とはいえ、相談室は開設したばかり。業務はまったくの手探り状態だ。会員制交流サイト(SNS)で地域の情報を小まめに発信したり、全国の自治体が加入する移住マッチングサイト「スマウト」でオンライン相談に応じたり。希望者が町を訪れると、地域の区長や学校、病院、小売店などを案内して、居住環境や「等身大の田舎暮らし」のイメージをつかんでもらうことに力を注ぐ。

 新型コロナウイルス禍が続く中、大学生や20代を中心に地方移住への関心の高まりを感じている。伊藤さんは「地元を離れた若者たちのUターンを増やす意味でも、日々の生活にプラスアルファとなる面白みや楽しみが町にあった方がいい。ゆくゆくは結び付きを生かした企画も手掛けたい」と話している。

 同町企画課TEL0796・36・1962

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