2022年の干支(えと)「寅(とら)」にちなんだ石などの企画展が、玄武洞ミュージアム(兵庫県豊岡市赤石)で開かれている。収蔵品の中から名前に「トラ」の文字が入った石など4点を展示し、玄武洞公園にある「白虎洞」を目玉に据えている。2月ごろまでの予定。
干支にちなんだ展示は同館学芸員の中嶋灯奈さん(30)の企画で、4年目となる。約4500以上の収蔵品の中から展示品を選び、昨年12月30日に準備が完了した。
展示品の一つ、茶と黒色のタイガーアイ(虎目石)は、繊維が並んで集まり、ケイ酸の成分が染み込んで固まった石。角度によってトラの目のようにきらっと光るという。他に、木彫りのトラや、30億年ほど前に初めて光合成をして酸素を生み出した藻の仲間である「ストロマトライト」などがお披露目されている。
企画展の目玉は、玄武洞公園内にある白虎洞。園内五つの洞の名前は、天の四方を守る神獣の名前にちなみ「玄武洞」「青龍洞」「白虎洞」「南朱雀洞」「北朱雀洞」と付けられた。白虎洞の特徴は、160万年前の噴火で流れた溶岩が固まるときにできた規則正しい割れ目「節理」が、横方向に流れている形状だ。館長の田中榮一さんは「白虎洞は、トラが横になって動いているみたいでしょう」と目を細めた。
中嶋さんは「2年ほど前から、寅年を楽しみにしていた。白虎洞とタイガーアイが注目してほしい2大柱なんです。来年も続けていく」と話した。
午前9時~午後5時。入館料800円(小学生500円、未就学児400円、3歳以下無料)。同ミュージアムTEL0796・23・3821
(丸山桃奈)
